呪術廻戦 0巻の概要
0巻のあらすじ
自身の死刑を望む高校生・乙骨憂太。
彼は己に憑く怨霊・里香に苦しんでいた。
そんな中、「呪い」を祓う為学ぶ学校「都立呪術高専」の教師・五条悟が、乙骨を高専へ転入させ…!?
『呪術廻戦』へと繋がる前日譚、開幕!
0巻の要約
・乙骨憂太は死んだ幼馴染の折本里香に主従制限の呪いをかける
・変幻自在、底なしの呪力の塊で超成長を見せる乙骨憂太
・夏油傑との戦いで、折本里香を呪いから解呪する
収録は1話〜最終話
呪術廻戦0巻は、1話から最終話の計4話が収録されています。
収録話一覧
- 1話「呪いの子」
- 2話「黒く黒く」
- 3話「弱者に罰を」
- 最終話「眩しい闇」
呪術廻戦0巻のあらすじ
1話 呪いの子
2016年11月東京。
呪われていた乙骨憂太に近づいた、いじめっ子の男子生徒4人は重傷を負った。
その元凶は乙骨にとりついていた幼馴染の特級過呪怨霊(とっきゅうかじゅおんりょう)の折本里香だった。
乙骨と由香は仲が良く乙骨の誕生日の日も共に遊んでいた。
「憂太。誕生日おめでとう」
婚約指輪を渡す里香。
だが、不幸なことに頭を車に潰され死亡する。
その瞬間から、乙骨のことを大好きな里香に呪われることになった。
そんな乙骨は完全秘匿での死刑執行を受けるはずだったが、五条は呪術高専で預かることにする。
禪院真希、パンダ、狗巻棘。
強烈な個性を持つ二人と一匹に自己紹介をする乙骨だったが、もう一人個性的な人物がいることを知る。
「午後の呪術実習は2-2のペアでやるよ」
五条はそう言い、失踪者が出た小学校まで乙骨を連れて行く。
学校、病院。
大勢の思い出になる場所には呪いが吹き溜まる。
乙骨に与えられた任務は呪いを祓い子供を救出する、もしくは死体の回収だった。
外から見えなくし、呪いを炙り出す帳(とばり)という結界を展開する五条。
「死なないようにね」
去り際に物騒なことを言う五条に乙骨は慌てるが、パートナーの真希の声が聞こえ、真希に向き直るとそこには呪霊が3体近くにいた。
真希はそれを簡単に倒し中に入っていくが、呪霊たちは襲ってこない。
乙骨のせいかと思った真希は乙骨に階級を尋ねると、乙骨は入学したてだというのに特級だった。
驚く真希。
背後には超巨大な呪霊。
真希たちは呪霊に食べられ、腹の中に。
そこには失踪中の二人の小学生の姿が、さらに真希も呪いに侵され倒れてしまう。
そんな状況でも、行動できない乙骨に真希は問い掛けえる。
「マジで何しに来たんだ。何がしたい!! 何が欲しい!! 何を叶えたい!!」
心からの声は乙骨の心に浸透していく。
誰かと関わりたい、誰かに必要とされて、生きてていいって自信が欲しい。
乙骨は里香に頼る。
瞬間、特級過呪怨霊折本里香は呪いの腹の中から簡単に出る。
その隙に乙骨は三人を抱えながら帳をでる。
乙骨はこの経験から昔のことを思い出していた。
それは里香が乙骨のことが好きで呪いになったのではなく、乙骨が里香に呪いをかけたかもしれないという事に。
「僕らはずーっと、ずーっといっしょだね」
愛は歪んだ呪い。
乙骨はその呪いを里香から解くことを決意するのだった。
2話 黒く黒く
特級過呪怨霊里香の422秒の完全顕現。暴走をしていたら町一つ消えるほどの力。
上層部は乙骨の秘匿死刑は保留だと念を押すが、そうなれば五条は乙骨側につくことを宣言。
「若人から青春を取り上げるなんて許されていないんだよ。何人たりともね」
乙骨は五条から刀を与えられる。
里香ほどの大きな呪いを解くことはほぼ不可能だが、解くとなれば話しは別だという。
何千何百もの呪力の結び目を解いていき、里香の呪いを刀に込めて支配する。
そうすることによって、晴て二人は自由の身だと言う五条に乙骨は頷き猛特訓を始めるが、またしても五条は乙骨に狗巻のサポート役として祓いに行くことを命じられる。
急な依頼だが、乙骨は小学校のときとはもう違う。
狗巻についていった先はシャッター街となった商店街。
低級の呪いの群れが出現していて、狗巻一人でも倒せる依頼。
狗巻は呪言で呪いの群れを瞬殺する。
帰ろうとする乙骨たちだが、呪いを祓ったというのに帳が上がらない。
なぜだ。
そう考えた時、小学校にいた巨大呪霊よりも恐怖を感じる呪霊と出くわしてしまう乙骨たち。
その呪霊の急襲で狗巻は声を治すための喉薬を落としてしまい、まともに戦えない二人は一時退却。
帳が上がらない以上、祓うしかないと考えた乙骨は呪霊に向かっている狗巻に追いつくと、一緒に行くことを決意する。
戦えない狗巻のために刀に呪いをこめて立ち向かう乙骨。
何度も何度も攻撃を避けて剣を振るうが、この呪いには勝てない。
そんな中、足元には喉薬が。
乙骨は喉薬を拾うと、狗巻に投げる。
特級呪詛師である夏油傑が仕組んだ準1級の呪霊は狗巻の呪言により、呆気なく潰れるのだった。
3話 弱者に罰を
「呪術も使えない猿共め」
夏油は呪霊にとりつかれていた女から呪霊を吸い取ると、除菌消臭をする。
夏油は呪いを取り込んだり、金持ちに呪いを仕組ませ金を回収していたりしていた。
そんな夏油の目的は呪術を使えない人間を抹殺し、呪術師だけの楽園を築くこと。
準備は万全。
勝算があると考えた夏油はまずは呪術高専を落すため、宣戦布告をしに行く。
「来る12月24日!! 日没と同時に!! 我々は百鬼夜行を行う!!」
呪いのるつぼ新宿、呪術の聖地京都に千の呪を放つことを明言する夏油。
御三家、OB、OG、アイヌの呪術連にも協力を要請し、夏油を完全に倒すことを決意する夜蛾。
だが、普通に戦えば勝ち目はない。
夏油は9割9分まで勝率を引き上げてくれる特級過呪怨霊、折本里香を取り込むことで勝とうとしていた。
つまり、夏油の狙いは初めから高専側にとっても危険因子の乙骨で、百鬼夜行はそのためのフェイクだった。
そして、12月24日。
「闇より出でて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え」
夏油の禊が高専を覆い、新宿には夏油の同志とたくさんの呪いが出現した。
真希は帳の主を倒すために外にでて夏油と対峙。
場所は変り、伊知地の報告でフェイクだという確証を得た五条だが、目の前の敵を放置することなどできなかった。
そこで五条は真希と乙骨が耐えられるようにパンダと狗巻を高専まで飛ばす。
パンダと狗巻は乙骨たちのために必死に戦うも、夏油は一瞬で片付けてしまう。
「呪術師が呪術師を。自己を犠牲にしてまで慈しみ敬う。私の望む世界が今目の前にある」
思い描いていた世界が目の前で起こっていたことに感動し涙を流す夏油。
傷ついた真希、パンダ、狗巻。
自分のために傷ついた3人を見て、乙骨は激怒する。
「来い!! 里香!!」
夏油をぶっ殺すために乙骨は里香を召喚したのだった。
最終話 眩しい闇
迫りくる呪い。
乙骨は里香に命令して、真希たちを安全な屋内に避難させ、さらに超高度な反転術式を使い治癒を行うが、夏油は攻撃してこない。
その理由は夏油の目的にあった。
呪術師のための世界を作るという目的の裏には、呪術師を大切に思う気持ちがあった。
そんな夏油は乙骨の帰りを黙って待ち、乙骨が現れると戦いを続行するが、いつの間にか呪言を使えるようになった乙骨の才能に驚く。
変幻自在、底なしの呪力の塊。
夏油は益々乙骨の呪いである里香を欲しくなった。
夏油と乙骨は激しい戦いを繰り広げる。
呪力を刀にこめて切ろうとするが、器を上回り刀を壊してしまう乙骨。
夏油は上から目線で説教を始めるが、呪力を体術に乗せたパンチが夏油の顔面に食い込む。
「高専以外の呪術師ことなんか知らないし、お前が正しいかどうかなんてわからない」
「でも、僕が生きてていいって思えるようにオマエは殺さなきゃいけないんだ」
自己中心的な考えだが、熱意のある言葉に夏油も本気を出す。
特級仮想怨霊の化身玉藻前(けしんたまものまえ)と所持している4461体の呪いを一つにして乙骨にぶつけることを決める。
「術霊操術、極ノ番。『うずまき』」
対して、乙骨は里香にキスをして、この戦いが終ったら一緒にあの世に行くことを決意する。
大義と純愛がぶつかり合う。
激しい爆発音の敗者は夏油だった。
夏油は乙骨との戦いで負傷し、最後は同級生の五条によって倒されるのだった。
一方、乙骨は真希たちに囲まれ、約束をした里香を見つめる。
瞬間、乙骨の記憶の中にいる里香に戻っていた。
そこに現れた五条は乙骨が日本三大怨霊の一人菅原道真の子孫で、五条の超遠縁の親戚だと語る。
驚く真希たちを無視して、五条はさらに続ける。
里香に呪いをかけたのは乙骨で、たった今、主従制約を破棄し、解呪は成功した。
「里香はこの6年が生きてる時より幸せだったよ」
里香は乙骨に最後の挨拶を告げると、消えるのだった。
呪術廻戦0巻の考察と感想
0巻で起こった出来事のうち気になる点をピックアップしていきます。
おかかとしゃけの意味
狗巻はおにぎりの具材しか言葉にしませんが、それは呪言を使って人を傷つけた過去が有るからです。
そこで、おかかとしゃけの意味は何でしょうか?
正解は、おかかが否定でしゃけが肯定だそうです。
ちなみに、他の具材の意味は分かっていないそうです。
菅原道真の子孫乙骨憂太と0巻の関係性
菅原道真の子孫だとわかった乙骨ですが、底なしの呪力と変幻自在のチート能力を保有する。
さらに、物覚えも良く、1年未満で反転術式を使ってしまうチートの王です。
某web小説サイトなら間違いなく、主人公になっていたでしょう。
そんなチート主人公乙骨と0巻ですが、実は呪術廻戦において重要な鍵になってそうです。
というのも、0巻は全4回の月刊連載の作品で週刊連載の作品ではありませんでした。
ところが、0巻は予想に反して好評だったらしく、単行本化したときに前日譚として0巻を出版したほうがいいという話しをうけて出版されたのが『呪術廻戦』のようです。
つまり、芥見下々先生がこの世界観を元に書いた最初の主人公が乙骨だと言う事になります。
創作をした方なら分かると思いますが、主人公はやはり特別で思い入れがあるのです。
そんな主人公がもう一度登場する機会があるのなら、特別な理由がない限り、ストーリー展開に絡めてくるでしょう。
今後の展開に注目です。
夏油傑の正体
この部分はネタバレになってしまう為、まだ続きを見ていないという方は注意してください。
さて、2巻でも夏油傑は特級たちと共に出ていましたよね。
0巻で死んだはずなのに、なぜ生きてるのか?
そう思った方もいますよね。
実は、0巻で死んだ夏油傑の体を使って活動している人物がいたのです。
その正体は、加茂憲倫で見分け方は頭部の縫い目です。
加茂憲倫は明治時代に活躍した呪術師で、史上最悪の術師として名を残した人物です。
初登場は呪術廻戦7巻。
そんな加茂憲倫の狙いは143話、144話で少しだけ明かされていますが、未だに謎が多い人物です。
しかし、驚きですよね。
2巻の時点で、偽夏油傑を作ろうとした芥見下々先生に脱帽です。
次巻のネタバレはこちら
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