鬼滅の刃

【ネタバレ】鬼滅の刃 「吉原遊郭編」考察まとめ

鬼滅の刃(きめつのやいば)の「吉原遊郭編(よしわらゆうかく)」のネタバレや考察についてまとめています。アニメ・原作との差異や、考察や解説も掲載しています。

吉原遊郭編の概要・あらすじ

吉原遊郭編は原作8〜11巻

宇髄天元の画像

鬼滅の刃における吉原遊郭編は、原作では8〜11巻の70〜97話にあたります。

話のボリュームは無限列車編のちょうど2倍であり、劇場版ではなく、TVアニメでの放送が濃厚となっています。

該当巻 8〜11巻
該当話 70〜97話
連載時期 2017年33号〜2018年11号

吉原遊郭編について

宇髄の嫁が遊郭で行方不明に…

吉原遊郭へ向かう宇髄天元

無限列車の事件から四か月後、音柱「宇髄天元」が蝶屋敷を来訪。宇髄いわく、彼の嫁が遊郭「吉原」への潜入捜査中に消息を絶ったのだという。

嫁を救出するために、宇髄は蝶屋敷にいた「炭治郎・善逸・伊之助」を連れて吉原遊郭へ。3人を女装させて、潜入調査を開始するのでした。

上弦の鬼が統べる恐怖の遊郭

真の姿を表す堕姫の画像

炭治郎たちが潜入した吉原遊郭には、多数の遊女が住んでいました。そして、多くの遊女に紛れて長年潜んでいたのは、上弦の陸である「堕姫」でした。

上弦の陸は巧みに姿を隠して人を殺め、遊郭を裏から支配。対峙した炭治郎たちも、上弦の力に徐々に追い詰められていきます。

ついに明らかになる音柱の力

潜入調査は一転して上弦の討伐任務に。鬼舞辻直轄の部下「十二鬼月」を討つべく、音柱「宇髄天元」の全力の戦いが描かれます。

遊郭編で初登場する「音の呼吸」の強さが明らかに。さらに、炭治郎善逸伊之助に指示を出して、宇髄が上弦の鬼を追い詰めていく様は、鬼滅の刃屈指の名勝負の1つです。

 

吉原遊郭編の見どころ(※ネタバレ注意)

1.上弦の鬼との再戦・死闘

炭治郎を庇う宇髄天元

吉原遊郭編では、鬼舞辻無惨直結の部下「十二鬼月」との戦いが描かれます。

無限列車編では煉獄と猗窩座の戦いを、見ていることしかできなかった炭治郎たちでしたが、遊郭では音柱と協力して上弦の陸に立ち向かっていくのです。

柱単独での討伐は不可能なほどの力を持つ上弦の陸。格上勢力を前に、炭治郎だけでなく善逸・伊之助も瀕死の状態。

多数の重傷者が出る吉原遊郭編の戦いは、まさに文字通り「死闘」。手に汗握る緊迫感のある戦いが視聴者を惹きつけます。

2.炭治郎・禰豆子が新たな境地へ

炭治郎の画像

過酷を極める上弦の鬼との闘いの中で、煉獄杏寿郎の言葉を思い出した炭治郎。その言葉を糧にして炭治郎は立ち上がり、呼吸を新たな境地へと進化させるのでした。

さらに、炭治郎を助けるべく尽力する禰豆子の体にもとある異変が。

人々を救いたいという想いを糧に、竈門兄妹が成長したくましく鬼に立ち向かう姿は、感動なしには見られません。

3.鬼が抱える悲しい思いが明らかに

吉原遊郭編では、ついに上弦の鬼の過去が明らかに。かつて遊郭で生まれ育った堕姫は、壮絶な人生を歩んでいたのでした。

鬼は悲しい過去を持っていることが明かされ、鬼とは勧善懲悪ではなく決して憎み切れない存在なのだと痛感します。

4.女装シーンなどギャグ展開に注目

炭治郎善逸伊之助は、行方不明者の情報を集めるため、女装して怪しい店に潜入することに。無理やり女装させられた3人の反応に、思わず笑ってしまいます。

さらに女装シーンの他にも、音柱と伊之助が織りなす独特の会話など、遊郭編にはギャグ要素が満載。シリアスながらもどこか笑えるのが見どころです。

吉原遊郭編の続きは何巻・何話から?

12巻から次の章が開始

鬼滅の刃12巻の表紙(時透無一郎)

「吉原遊郭編」では、11巻の97話までが描かれることに。

そのため、次の章にあたる「刀鍛冶の里編」を見たい方は漫画12巻から購入しましょう。12巻から買えば、すぐに次の新章を楽しむことが可能です。

漫画12巻以降の見どころ

舞台は「刀鍛冶の里」へ

刀鍛冶の里の画像

吉原遊郭での闘いから2ヶ月が過ぎた頃、炭治郎は「鋼鐵塚」に日輪刀の制作を依頼するため、刀鍛冶の里へ向かうことに

里は隠を乗り継いでのみ行ける極秘の場所にあり、鬼の襲撃を受けたことはなく、日輪刀の制作場所として非常に安全な場所。

炭治郎は、休息もかねて刀鍛冶の里に滞在しますが、なんと上弦の鬼が突如襲来し…。

上弦の鬼が2体…?

刀鍛冶の里にきた上弦の鬼

吉原遊郭では、音柱「宇髄天元」との協力を経て、何とか上弦の陸を倒した炭治郎たち。その戦いで炭治郎は2ヶ月意識を失うなど、被害は甚大でした。

しかし刀鍛冶の里には、遊郭の鬼を上回る上弦の鬼が2体同時に襲来。日輪刀生産地が襲われるという未曾有の脅威に見舞われ、鬼殺隊が存続の危機に立たされます。

※鬼滅の刃12巻はこちらから

鬼滅の刃12巻の表紙(時透無一郎)

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原作 吉原遊郭編のネタバレ前編「宇随の嫁」

70話

アオイたちを連れ去ろうとする宇髄
煉獄の死から4ヶ月が経った頃、炭治郎たちは蝶屋敷で訓練を行い、時折来た任務を1人でこなす生活を続けていた。

ある日任務を終え蝶屋敷に戻ると、音柱の宇随天元がアオイたちを連れ去ろうとするところに遭遇する。
人さらいだと言うので炭治郎は力づくでアオイたちを取り返そうとする。

宇随いわく、人さらいではなく任務のために連れて行くのだという。
炭治郎・善逸・伊之助はアオイたちの代わりに自分たちが行くと伝え、宇随の任務に同行することになる。

その潜入先とは鬼の棲む遊郭だった。

71話

宇髄の嫁3人の姿

遊郭までの道のりにある藤の家で準備を整える。
宇髄は遊郭に潜入している自身の嫁3人を探すよう炭治郎たちに指示を出す。嫁がいる店は以下の通り。

須磨の潜入した「ときと屋」
まきをの潜入した「萩本屋」
雛鶴の潜入した「京極屋」

炭治郎たちは女装をしてそれぞれのお店に潜入することになる。炭治郎と伊之助は早速引き取り手が見つかり、ときと屋と萩本屋への就職を取り付ける。

善逸の引き取り手を探していると、ときと屋の「鯉夏花魁」が花魁道中に参っていた。

72話

善逸も無事京極屋への潜入に成功し、3人はそれぞれ情報収集に努める。

炭治郎は鯉夏花魁の部屋にいる遊女に話を伺うと、借金を返さずに遊郭から逃げ出す「足抜け」が多発しているという。
宇髄の妻である須磨も最近足抜けしたらしい。

そこに鯉夏花魁が戻ってきたので、須磨の足抜けについて詳しく聞くと、須磨は男の人にのぼせている素振りも見せていなかったのに、足抜けしたのだという。

足抜けは人を喰らう鬼にとって都合がよすぎるので、炭治郎は鬼の仕業と見抜いた。
鬼は一向に尻尾を見せないため、上弦の鬼が巣食っているかもしれないと宇髄は考える。

萩本屋に潜入した伊之助は、部屋に閉じこもっているという「まきを」の部屋へ向かう。

まきをは引きこもっていたのではなく、大量の帯に体を拘束され尋問されていたのだ。

73話

伊之助はまきをの部屋から嫌な気配を感じたので突入するも、鬼はまきをを連れて天井裏から逃走しており見失ってしまう。

一方京極屋にいる善逸は、喧嘩をして泣いているという少女を慰めていた。

その時、善逸の背後に現れたのは蕨姫花魁という名前で人間に化けた鬼であり、その音から間違いなく上弦の鬼だと判断できた。
善逸の体から震えが止まらない。

しかし花魁に擬態した鬼が少女の耳を引っ張るので、善逸は鬼の腕を掴み、手を離すよう鬼に命令する。

善逸記事のアイキャッチ画像
【鬼滅の刃】「我妻善逸」の強さ・魅力まとめ|兄弟子との過去について鬼滅の刃(きめつのやいば)の「我妻善逸(あがつまぜんいつ)」の解説記事です。善逸の過去、雷の呼吸、獪岳との関係、柱になるのかについても考察しています。...

74話

上弦の陸「堕姫」
時は炭治郎たちが遊郭に潜入する2日前のこと。京極屋の女将は蕨姫花魁が人を殺していることに気づき、蕨姫を問いただす。
蕨姫花魁は鬼であり今後も京極屋に潜伏するため、正体に気づいた女将を容赦なく殺すのであった。

蕨姫花魁の正体は上弦の陸「堕姫」であり、柱を7人も葬った堕姫を鬼舞辻無惨は褒め称えていた。

—–

善逸は堕姫に部屋の外まで吹き飛ばされてしまう。善逸は失神するも受け身をとったことで致命傷を免れる。

京極屋の開店時間が迫っており店の旦那が頭を下げるので、堕姫は善逸をそれ以上追い詰めようとしない。
しかし堕姫は受け身をとった善逸を只者でないと感じ取り、鬼殺隊員と判断するのであった。

75話

京極屋で働く遊女は、堕姫の攻撃で失神した善逸を部屋で寝かせていたのだが、突如善逸が行方不明になったという。

同時刻に宇髄と炭治郎と伊之助は情報共有を行っていたが、そこにも善逸の姿はない。宇髄も善逸とは昨夜から連絡を取れていないという。

遊郭に上限が潜むと判断した宇髄は、階級の低い炭治郎たちに遊郭を出るよう命じてその場を去る。

しかし炭治郎と伊之助は、善逸の行方を捜すため引き続き調査を続け、夜に調査する約束を取り付ける。

夕刻頃、炭治郎は鬼殺隊の服に身を包み、お世話になったときと屋の鯉夏花魁の元へ、別れの挨拶を告げにゆく。鯉夏は身請けが成立し明日には遊郭を出るという。

話が終わり炭治郎が去った後、鯉夏の前に突如堕姫が現れる。

堕姫・妓夫太郎記事のアイキャッチ画像
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原作 吉原遊郭編のネタバレ中編「VS堕姫」

76話

日が暮れるのに炭治郎が姿を現さないので、伊之助はムキムキ鼠に預けていた刀を手に取り、単独で行動を開始する。

一方、宇髄は京極屋の旦那に姿を消した善逸と雛鶴の行方を問う。蕨姫花魁が怪しいと答えるのですぐに部屋へ向かうも、既に人を狩りに出ていた。

炭治郎は鬼の気配を嗅ぎつけ鯉夏のところへ戻ると、そこには鯉夏を帯で拘束する堕姫の姿があった。

堕姫の攻撃は炭治郎を捉え、建物の外へ吹き飛ばす。炭治郎の体は本能的に恐怖を感じていたが、受け身を取ることに成功して致命傷を免れる。

堕姫と斬り合いになる中、炭治郎は鯉夏花魁を堕姫から切り離すことに成功する。

77話

宇髄は、切見世と呼ばれる最下級の女郎屋で雛鶴を発見する。雛鶴は堕姫の正体に気づいていたが、堕姫から監視されており、堕姫の帯に殺されかけていた。

帯を始末し雛鶴の安全を確保した宇髄は、音を頼りに戦闘場所が地面の下であることを探り当てる。
2本の日輪刀で地面を攻撃する。

一方で堕姫と対峙する炭治郎は、煉獄の言葉を思い出し、次々とヒノカミ神楽を繰り出し、堕姫と打ち合っていた。

78話

ヒノカミ神楽を繰り出す炭治郎

ヒノカミ神楽の連発による反動が炭治郎を襲うが、回復の呼吸でなんとか堕姫に食らいつく。

隙の糸がたびたび現れるがすぐに切れてしまうので、炭治郎はさらに自身の体温を上昇させる。

少し刻を遡った萩本屋では、伊之助が鬼の通る小さな穴を見つけていた。関節を外して穴を進んでゆくと大きな空洞があり、堕姫の帯が大量の人を捕らえていた。

捕らえられた人の中には、善逸やまきをの姿もある。

79話

伊之助はミミズのように動く帯を次々と斬ってゆく。何人かを帯から救出するも、人間を守りながら帯と戦うことは困難を極めた。

しかし伊之助が救出した中にはまきをと須磨が含まれており、伊之助に加勢する。善逸も解放されついに宇髄も地上から合流。

宇髄は一瞬で帯を切り裂き退治する。

80話

真の姿を表す堕姫の画像

忍の出身であるまきをと須磨は、自分の命などちっぽけなものと考えていた。
しかし宇随との出会いを経て、生きたいと強く願うようになっていた2人は、助けにきた宇随を目にし思わず涙を流す。

宇随たちは逃げてしまった帯を追いかけ、堕姫のもとへ向かう。

宇随のもとから逃げた帯は堕姫の体に取り込まれ、堕姫はさらに凶悪な姿へ変貌した。
そこへちょうど町人が通りかかったので、堕姫は周囲の建物ごと男性を斬りつける。

男性は重傷を負い、建物の中にいた人々も怪我を負っていた。炭治郎は堕姫への怒りを増幅させる。

81話

炭治郎は煉獄父「槇寿郎」から受け取った手紙を思い出す。
手紙には感謝と謝罪の言葉に加えて、日の呼吸について書かれていた。日の呼吸の使い手は生まれつき額に赤い痣はあるという。

しかし、炭治郎はこの痣が生まれつきではなく火傷でついたことを知っている。
自身が選ばれた者ではないと自覚するが、それでも人の心を持たぬ者の横暴を止めるために退かずに戦うことを決意する。

堕姫の目には、怒りに震える炭治郎の姿が別の鬼狩りに似ているように見えた。その鬼狩りの姿は無惨の細胞に刻み込まれたものである。

ヒノカミ神楽で猛攻を仕掛ける炭治郎。堕姫を圧倒し、ついには首に刀が届く。
しかし堕姫の首は帯のように柔らかく、切断には至らない。

82話

首は斬れなかったものの、冷静に戦いを分析する炭治郎は徐々に堕姫を追い詰める。
ヒノカミ神楽で帯を淡々と切り刻み、再度堕姫の首を捉えかける。

しかし炭治郎の体はそこで限界を迎えた。日の呼吸を使い過ぎたことで命を失いかけたのである。
息をするのも困難であり、目の前が真っ暗で堕姫の姿すら見えない。

弱る炭治郎に堕姫が止めを刺そうした時、何者かが激しい蹴りで堕姫を吹き飛ばす。

堕姫に一撃を加えたのは怒りに震える禰豆子だった。

83話

覚醒した禰豆子の画像

禰豆子は無惨の支配を逃れていたため、堕姫は禰豆子を始末しようとする。

近接戦が中心の禰豆子は堕姫の帯に切り刻まれるが、上弦の鬼に匹敵する速度で禰豆子の傷は癒えてゆく。
禰豆子はいつのまにか大人の姿に変貌していた。

足を切断されてもそれを上回る速度で再生し、そのまま堕姫を蹴り飛ばす。
堕姫を蹂躙する行為に快楽を感じる禰豆子。

意識を失っていた炭治郎は、夢の中で禰豆子の変貌を知り目を覚ます。

84話

堕姫の帯がいくら禰豆子を切り刻んでも、禰豆子の四肢は離れることはない。
血気術「爆血」で堕姫を燃やし、弱ったところを残酷に蹴り続ける。

我を忘れた禰豆子は、堕姫との戦闘中に人間を見つけ喰らおうとするが、炭治郎が間一髪のところで羽交い締めにして静止する。

暴れ続ける禰豆子を言葉で諭すも、一向に意識は戻らない。堕姫も復活し窮地に陥る炭治郎。
しかしそこへ、満を辞して宇随が登場する。

宇随は登場していなや堕姫の首を切断し、「堕姫は上弦の鬼ではない」と言い放つのであった。

85話

禰豆子がいまだに暴れ続けるので、宇随のアドバイス通りに子供の頃に母が歌っていた「子守唄」を炭治郎は歌う。
子守唄を聞いた禰豆子は母のことを思い出し、泣き喚いたのちに眠りにつく。

首を斬られた堕姫が一向に塵にならないので宇随は不審がっていると、堕姫の体から別の鬼が姿を現す。

宇随は鬼をすぐさま攻撃するも、その鬼は尋常ではない反射速度で攻撃を回避する。
異質な2本の鎌を持ったその鬼は、宇随の攻撃をいとも容易くいなして反撃を加えていた。

原作 吉原遊郭編のネタバレ後編「VS妓夫太郎」

86話

姿を現した妓夫太郎
堕姫の体から現れた鬼の名は「妓夫太郎」という。妓夫とは遊郭で客の呼び込みや集金する役職者を指す言葉であり、役職名をそのまま自身の名前としていた。

やられた分だけ復讐することを信条とする妓夫太郎は、妹の堕姫が痛めつけた全員を殺そうとする。

炭治郎は建物の外で、遅れてやってきた善逸と伊之助と合流していた。宇髄に加勢するよう2人に頼み、自身は禰豆子を木箱に戻すため一時的に戦線を離れる。

妓夫太郎が生み出した血の斬撃は、敵に当たって弾けるまで操ることができる。
宇髄はその斬撃を対処しながら、堕姫が首を斬っても消滅しなかった理由を考える。

宇髄は隙をついて爆破攻撃を仕掛けるが、堕姫の帯によって難なく防がれてしまう。

87話

2対1でも対等に戦う宇髄。妓夫太郎は宇髄のことを才能に溢れた剣士だという。
しかし宇髄は、自分よりも才能に溢れた人物が柱にいることを知っていたので、妓夫太郎の言葉を即座に否定する。

妓夫太郎の放つ血鎌には猛毒がついているが、攻撃を受けた宇髄は一向に死なない。宇髄は忍の家系の出身であり毒は効かないという。

忍時代のことを思い出す宇髄。
忍としての生活は厳しさを極めており、9人兄弟だったが15歳の頃には2人まで減ったことを。
さらに父が人を駒としか考えないために嫌気がさし、産屋敷に仕えることに決めたことを。

毒は効かないと言った宇髄だったが、表情が明らかに曇っている。妓夫太郎は発言がブラフだったと分かり、いやらしくを宇髄を挑発し、再び刀をぶつけ合う。

宇髄は、火薬玉の爆発と2本の日輪刀を駆使して妓夫太郎・堕姫と対等に戦う。
2体の首を同時に斬ろうとするが、あと一歩のところで妓夫太郎の首を仕留め損ねる。

そこへ、炭治郎・善逸・伊之助の3人が戦いに参戦する。

88話

妓夫太郎と堕姫を倒す方法は、同時に首を斬ることだと看破した宇髄。
勝機はあると大声で話す宇髄の姿は、まるで煉獄杏寿郎のように勇ましかった。

倒す方法を看破されるも、妓夫太郎は自信に満ち溢れている。妓夫太郎と堕姫は過去に22人もの柱を倒した実績があるためだ。

善逸と伊之助は堕姫を、宇髄と炭治郎は妓夫太郎を相手に戦う。

炭治郎は妓夫太郎の殺気を前にいつも通り動くことができず、宇髄に庇われるような形になってしまう。
宇髄と共闘するのは初めてなので、連携がうまく取れない。

一方で堕姫と妓夫太郎は、お互いの視界をリンクさせることで連携しながら攻撃を繰り出す。

89話

妓夫太郎VS炭治郎・宇髄

堕姫・妓夫太郎の猛攻撃により倒壊する建物。宇随・炭治郎は敵の攻撃を回避することで精一杯だ。善逸・伊之助も、血鎌が邪魔で堕姫に接近できない。

しかし、雛鶴が放ったクナイが妓夫太郎の注意を散漫させ、宇随はその隙に足を斬ることに成功する。さらに、クナイには鬼を麻痺させる毒が塗られており、妓夫太郎の動きを一瞬止める。

炭治郎の刀は妓夫太郎の首を捉えようとしていた。動きに統制が取れ始める。

90話

普通の鬼ならば半日麻痺するほど毒を受けた妓夫太郎。しかし、一瞬のうちに毒を分解して血気術で炭治郎を反撃する。

宇随の咄嗟の行動で炭治郎は一命を取り止めるが、その隙に屋根の上にいる雛鶴が妓夫太郎に捕らえられてしまう。

宇随は帯に阻まれてその場から動くことができず、雛鶴は死を覚悟する。

だが炭治郎は諦めない。遠く離れた屋根の上にどうすればたどり着くかを思考する。次の瞬間、炭治郎は妓夫太郎の腕を切断し、雛鶴を取り戻していた。

炭治郎は、水の呼吸とヒノカミ神楽を合わせて使っていた。水の呼吸よりも威力の高い攻撃を繰り出しながら、ヒノカミ神楽よりも長い距離を移動できたのだった。

呼吸が派生していったように、自分に合った形に呼吸と技を変化させることに成功する。

妓夫太郎は雛鶴を庇う炭治郎に刃を向けるが、背後から迫る宇随が首を捉えかける。

91話

善逸と伊之助は、堕姫の攻撃を回避することに精一杯で、いまだに距離を詰めることができない。
焦る伊之助だったが、善逸は戦況を冷静に分析して、焦らず無理せず首を狙うよう諭す。

一方炭治郎たちも、3本の刀で妓夫太郎の首を狙うが、全てを防がれてしまい首の切断には至らない。
妓夫太郎は宇随の刀を掴んだ状態で血気術を繰り出し、宇随は妓夫太郎とともに建物から落下してゆく。

2対1でもいまだに部が悪く、作戦変更が余儀なくされた。
妓夫太郎を一時的に宇随1人に任せ、炭治郎・善逸・伊之助の3人で堕姫の首を狙うことにする。

炭治郎と善逸が堕姫の帯の対処を行い、その隙に伊之助は防御もせずに堕姫に急接近してゆく。伊之助の2本の刀は堕姫の柔らかい首を捉え、捻じ切るようにして首を切断することに成功する。

92話

宇随が妓夫太郎の首を斬ることを信じて、伊之助は堕姫の首を持って逃げる。堕姫の体が攻撃を続けるも、首を斬られ弱体化しており、伊之助1人でも対処可能だった。

しかし、逃げる伊之助の胸部に刺さったのは妓夫太郎の鎌。妓夫太郎は宇随を倒し、こちらの戦闘に介入したのだった。炭治郎が屋根の下を見ると、宇随の死体が片腕を切断された状態で転がっている。

堕姫の攻撃が残った炭治郎と善逸を襲う。2人のいる建物は倒壊し、炭治郎は意識を失ってしまう。

気を失った炭治郎は夢の中で禰豆子と出会い目を覚ます。しかし目の前にいたのは妓夫太郎であり、善逸たちは致命傷を負い、無残に横たわっていた。

炭治郎の木箱から禰豆子の気配に気づいた妓夫太郎。妹の禰豆子を守りきれていない炭治郎を嘲笑し、指の骨を折る。

天を仰ぐ炭治郎。妓夫太郎の目には炭治郎が絶望したかのように見えた。しかし、炭治郎の頭は振り下ろされ、頭突きを妓夫太郎に食らわせる。

妓夫太郎はぐらつき立つことができない。頭突き如きでふらつく訳がないと考えた妓夫太郎、その足にはいつの間にかクナイが刺さっていた。

炭治郎は頭突きと同時にクナイを刺し、一瞬だけ妓夫太郎の動きを止めることに成功する。炭治郎の刀はついに妓夫太郎の首を捉えた。

堕姫・妓夫太郎記事のアイキャッチ画像
元・上弦の陸「堕姫・妓夫太郎」強さや過去|兄妹愛の原点について鬼滅の刃(きめつのやいば)の上弦の陸「堕姫・妓夫太郎(だき・ぎゅうたろう)」の解説記事です。堕姫・妓夫太郎の過去、死亡理由、血気術についても考察しています。...

93話

妓夫太郎の首を攻撃する炭治郎
炭治郎は渾身の力を振り絞りながら、妓夫太郎の硬い首に刃を押し込み続ける。

堕姫は炭治郎を止めようとするが、ガレキの中から突如飛び上がった善逸が神速で移動し、堕姫の首を捉える。
1本の刀で堕姫の柔らかい首を切断するのは難しいが、あと一押しすれば切断できそうだった。

一方妓夫太郎は毒を分解し血気術を繰り出し、炭治郎の刃を押し戻し始める。一転して妓夫太郎の刃が炭治郎に迫る。

そこで妓夫太郎の刀を受け止めたのは、死んだはずの宇随だった。宇随は毒の回りを遅くするために一時的に心臓を止めていたのだ。

宇随は、妓夫太郎の攻撃動作の癖や死角を分析し、片腕ながらも妓夫太郎の攻撃を捌き続ける。片目を失っても腹を刺されても立ち向かい続ける。

宇随の猛反撃で妓夫太郎に一瞬隙ができる。妓夫太郎に再度接近してゆく炭治郎。妓夫太郎の鎌で顎部分を刺されるも、絶対に首を斬るという意志で前へ進んでゆく。

94話

妹の堕姫を操りながら2人分の多大な情報を処理し、的確な判断を下す妓夫太郎。その妓夫太郎の首を炭治郎は再び捉える。

額の痣の形が変化するほど渾身の力を振り絞り、炭治郎の刃は妓夫太郎の首を切断してゆく。

一方善逸は、堕姫の首を斬るまでに後1押しの力が足りない。その最後の1押しとなったのは、致命傷を逃れて起き上がった伊之助の刀だった。

炭治郎・善逸・伊之助の3人は叫びながら渾身の力で刃を振るう。次の瞬間、堕姫と妓夫太郎の首は宙を舞っていた。

首を斬って、その場の全員が安堵した。しかし、妓夫太郎が首を斬られる直前に放った血気術が、妓夫太郎の体から飛び出す。

毒を食らった炭治郎はその場を動くことができない。

95話

炭治郎が目を覚ますと、そこには禰豆子がいた。妓夫太郎の血気術から炭治郎を救ったのは禰豆子のようだった。

炭治郎はいつの間にか毒が完治していることに気づくも、いったん考えることをやめて善逸と伊之助の元に向かう。特に伊之助は妓夫太郎の毒を喰らっており重体で、心臓の鼓動が徐々に弱まってゆく。

対処法が思い浮かばず絶望する炭治郎だったが禰豆子が爆血を放つと、毒で爛れた皮膚は完治し伊之助は意識を取り戻す。

禰豆子の爆血には、鬼の毒を分解する効果があるようだった。宇随もまだ息があったので、急いで爆血を使い毒を分解する。

みんなの無事を確認したのち、珠世に送るための血を回収する炭治郎。その近くでお互いを罵倒し合う堕姫・妓夫太郎を見つける。

ねずこのアイキャッチ画像
【鬼滅の刃】竈門禰豆子(ねずこ)の強さ・魅力まとめ|太陽克服の理由は青い彼岸花が影響しているかも鬼滅の刃(きめつのやいば)の「竈門禰豆子(かまどねずこ)」の解説記事です。禰豆子の強さ、魅力、太陽克服の理由、無惨に吸収されるかについても考察しています。...

96話

優しく手をかざす炭治郎

死期が迫った堕姫・妓夫太郎は、負けた原因をなすりつけ合いお互いを罵倒していた。

その様子を見ていられなくなった炭治郎は、妓夫太郎の口元に優しく手をかざし、全部嘘だよ、とつぶやく。

人を食ったおこないは誰も許してくれない。味方してくれる人などいない。だからせめて2人だけはお互いを罵りあったら駄目だと伝えるのであった。

死を目前にした妓夫太郎は堕姫の人間時代の名前である「梅」と呼ぶ。妓夫太郎は人間の頃のことを思い出す。

—–
遊郭の最下層に生まれた妓夫太郎は、生まれる前から何度も殺されそうになり、生まれてからは虫や鼠を食べて必死に生きていた。醜い容姿や声を嘲られ、石を投げられる日々。遊び道具は鎌しかなかった。

そんな妓夫太郎の人生を変えたのは、妹の梅が生まれたことだった。大人がたじろぐほど綺麗な顔をしていた梅は美貌が価値基準の遊郭で評価され、妓夫太郎の自慢の妹であった。

梅によって劣等感が吹き飛ばされた妓夫太郎は取り立て屋を始め、人生は良い方向に回り始めてゆく。

しかし、梅が13歳になった時に悲劇は起きる。梅は客である侍の目を簪で刺して失明させたことで報復に丸焼けにされ、妓夫太郎は背後から侍に斬られてしまう。

侍を殺したものの、2人は路上に倒れこむ。2人を見ても人間は誰も助けようとしない。死期が迫る2人を助けたのは、当時の上弦の陸であった。

97話

妓夫太郎は後悔していた。自分が梅を育ててしまったことで、梅は侍の目を刺してしまい殺されてしまったのではないかと。

死後の世界と思われる場所で、妓夫太郎と梅は再会する。自分と一緒にいると梅が不幸になると考えた妓夫太郎は梅を突き放すが、梅は泣いてでも妓夫太郎の元を離れない。

梅は人間時代の約束を覚えていた。妓夫太郎とずっと一緒にいるという約束を。妓夫太郎は梅を背負い、2人は覚悟を決めて地獄に向かってゆく。炭治郎と禰豆子に見守られ、堕姫・妓夫太郎の体は塵となった。

一方宇髄のもとには蛇柱の伊黒が駆けつけていた。勝利を褒め讃えつつも、煉獄に続き宇髄も柱から抜けそうなので静止している。

しかし宇髄の引退の意思は固い。炭治郎たち若手が着々と育ってきていたためだった。伊黒は上弦との戦いで炭治郎が生き残ったことに驚きを隠せない。

一方産屋敷邸では、上弦討伐の報を受けた輝哉が血を吐きながらも興奮を抑えられずにいた。
100年以上変わらなかった上弦の顔ぶれがついに変わったのだ。輝哉は、一族の汚点である無惨をこの代で必ず倒すと決意する。

無惨の本拠地である無限城には、上弦の鬼が集められていた。

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元・上弦の陸「堕姫・妓夫太郎」強さや過去|兄妹愛の原点について鬼滅の刃(きめつのやいば)の上弦の陸「堕姫・妓夫太郎(だき・ぎゅうたろう)」の解説記事です。堕姫・妓夫太郎の過去、死亡理由、血気術についても考察しています。...

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