鬼滅の刃

【ネタバレ】鬼滅の刃 「無限列車編(映画)」考察まとめ

鬼滅の刃(きめつのやいば)の映画版「無限列車編(無限夢列車)」のネタバレや考察についてまとめています。原作との差異もあるため、実際に劇場で映画を観た感想も掲載しています。

鬼滅の刃「無限列車編」の概要

煉獄杏寿郎がメインカットになっている劇場版のアイキャッチ

無限列車編は原作7〜8巻部分

TVアニメ全26話では、6巻までの「炭治郎が鬼殺隊士として一人前になっていくまで」がメインとなっていました。
今回映画化が決定した無限列車編は、原作7〜8巻部分で、炭治郎や炎柱の煉獄杏寿郎が乗っている列車での戦いが描かれます。

劇場公開日時はいつ?

2020年10月16日公開

劇場版の公開は2020年10月16日から開始!予告編の動画及び、キービジュアルも公開されています。

無限列車について

下弦の壱が操る夢列車

無限夢列車の画像
無限列車とは、炭治郎や煉獄杏寿郎が乗り込む列車の名前です。そして、下弦の壱である「魘夢」が乗っ取ることになる列車でもあります。
下弦の壱は相手を夢状態にする血鬼術を使い、炭治郎たちを追い詰めていくことになります。

 

劇場版の来場者特典・ネタバレなし感想

来場者特典は限定書籍含め3つ

無限列車編の来場者特典

後悔初日の最速上映に行って確認したところ、劇場特典は以下の3点になります。

  • 鬼滅の刃 煉獄零巻
  • 鬼滅の刃の塗り絵
  • 鬼滅の刃の商品目録

煉獄零巻」は書籍となっており、「①特別読切」「②鬼殺隊報号外」「③竈門炭治郎立志編制作インタビュー」「④声優インタビュー」が掲載されています。

ここでしか見られない大正コソコソ噂話も掲載されていました。先着450万部なので、欲しい方は早めに劇場へ行きましょう。

劇場版の感想(ネタバレなし)

オリジナルシーンが多く本誌派も楽しめた

無限列車編は原作漫画のストーリーを映像化しています。しかし原作にはないオリジナルシーンが多数登場し、展開を知っている本誌派も楽しめました。

原作との違いを楽しみながら見ることもできるので、無限列車編を知らない人、既に知っている人、どちらが見ても楽しめる作品になっています。

緊張感のある展開が続き目が離せない

無限列車編の特徴は、常にシリアスな展開が続くということ、命がけの死闘を繰り広げ続け、いつ死んでもおかしくない状況が続きます

この後どうなるのか、という気持ちでいっぱいになり、スクリーンから目を離せません。また無限列車編以降の展開も気になる終わり方になっています。

子供向けだが大人も楽しめる

全国の劇場で公開ということで、ある程度子供にも分かりやすく、子供向けのギャグも内容に盛り込まれていました。

しかし凄いと感じたのは、演出・脚本・BGMが優れており、大人も楽しめる展開になっていたこと

万人受けと面白さを両立することは非常に難しいですが、今回の鬼滅の刃はそれを見事に両立しており、アニメ映画として最高峰だと思います。

音楽が相変わらず良い

無限列車編の主題歌は、あのLiSAさんが手掛けた「」。煉獄さんの活躍する無限列車編を見事に表した曲となっています。

さらに主題歌だけでなく劇中歌・音楽も使われており、アニメ19話で話題となった”あの歌”も登場。

ufotableの紡ぐ美麗な映像美と素晴らしい音楽が合わさり、自然と涙が溢れてきます。

この先は、重大なネタバレが含まれる可能性があります。劇場版をまだご覧になっていない方が閲覧する際はご注意ください。

【※ここからネタバレ注意】劇場版のストーリー解説

1.煉獄と共に無限列車の任務に挑む

煉獄杏寿郎の画像アニメ鬼滅の刃公式サイトより引用。

ヒノカミ神楽の秘密を知りたい炭治郎は、しのぶの計らいで、炎の呼吸の使い手である煉獄の任務に同行できることに。

無限列車では既に数人の鬼殺隊士が行方不明に。炭治郎は炎柱煉獄・伊之助・善逸・禰豆子と協力し、200人の乗客を守りながら鬼との戦いに身を投じていきます。

2.列車は下弦の壱「魘夢」が支配していた

下弦の壱「魘夢」の画像アニメ鬼滅の刃公式サイトより引用。

しかし炭治郎たちが乗り込んだ列車は、すでに下弦の壱「魘夢」に支配されていました。魘夢は人間の弱みに漬け込み、車掌たちを味方につけている状態。

煉獄を含め全員が、気づかぬ内に血気術にかかり深い眠りへ落ちてしまいます。夢の中は死んだ家族も生き返る楽園のような世界であり、目を覚ますことは困難を極めます。

3.夢を断ち切り魘夢を倒す

丹次郎の夢の中アニメ鬼滅の刃公式サイトより引用。

しかし眠りに落ちた炭治郎は、禰豆子の爆血で奇跡的に自我を取り戻すことに成功。夢から覚める方法に気づき、下弦の壱とついに対峙。

魘夢はすでに列車と同化しており、炭治郎1人で首を斬るのは困難を極めたものの、煉獄たちも爆血により覚醒。

200人の乗客全員を守りつつ、最後はヒノカミ神楽で魘夢を倒すことに成功します。

4.上弦の参「猗窩座」が襲来し…

魘夢の脅威を退け無限列車の任務は成功に終わりますが、そこへ突如上弦の参「猗窩座」が襲来

煉獄は手負いの炭治郎を守りつつ、1人で立ち向かうことに。洗練された炎の呼吸が猗窩座の四肢を切断しますが、次々と癒えていく猗窩座の傷。

一方で戦いが長引くごとに、煉獄の左目は潰れ、肋骨は折れ、内臓は破壊されていきました。

5.煉獄が命がけで猗窩座を撃退

煉獄は最後の力を振り絞り、炎の呼吸の奥義で猗窩座を攻撃。しかし煉獄の刃は猗窩座を仕留めるには至らず、みぞおちを貫かれてしまいます。

しかし夜明けが近づいており、煉獄は最後の力を振り絞り猗窩座の動きを静止

最終的には猗窩座が自身の腕を引きちぎり逃走しますが、煉獄は乗客200人と部下3名全員を1人で守り切ったのでした。

6.残された3人は強くなると決意

猗窩座を退けたものの、煉獄の傷は深く取り返しがつかない状態。煉獄は死期が訪れるまでの僅かな時間を使い、炭治郎たちに最後の言葉を伝えます。

上弦の鬼を前に何もできなかったことに打ちのめされる炭治郎たちに、「心を燃やし前を向け」と伝える煉獄。

命がけで戦った彼の言葉は炭治郎たちの心に深く突き刺さり、3人は涙を流しながらも強くなることを決意。

そして煉獄は天国へと旅立っていきました。

劇場版の続きは何巻・何話から?

アニメ2期はいつになる?

劇場版無限列車編では、アニメ2期の情報が公開されることはありませんでした。

本作は鬼滅の刃において重要なエピソードであるため、全員が観た状態で2期が始まるというのは必須であると考えられます。つまり、劇場版のブルーレイ(DVD)が発売する時期2021年夏〜秋くらいが2期開始時期としては妥当ではないでしょうか。

鬼滅の刃アニメ2期記事のアイキャッチ
「鬼滅の刃」アニメ2期(遊郭編)の放送時期について鬼滅の刃(きめつのやいば)のアニメ2期について解説。2期はいつから始まり、原作のどこからどこまで、TVアニメ・劇場版どちらでやるのかを、...

8巻の67話からが続き

鬼滅の刃8巻の表紙

映画「無限列車編」では、漫画版の8巻66話までが描かれることに。内容としては、無限列車乗車〜下弦・上弦との闘いまでです。

そのため、劇場版を見た方は漫画8巻から購入しましょう。8巻から買えば、すぐに次の新章を楽しむことが可能です。

漫画8巻以降の見どころ

鬼の棲む遊郭へ向かったものの…

吉原で行動する伊之助の画像

無限列車での闘いから4ヶ月が過ぎた頃、炭治郎たちは音柱「宇随天元」の任務に同行し、吉原遊郭へ向かうことに。吉原では奇怪な失踪事件が多発しており、宇随の妻も行方不明となっていたのでした。

そして調査を続ける炭治郎たちの前に現れたのは、何と無惨の寵愛を受けた鬼であり…。

炭治郎・禰豆子が新たな境地へ

炭治郎の画像

過酷を極める鬼との闘いの中で、煉獄杏寿郎の言葉を思い出した炭治郎。その言葉を糧にして炭治郎は立ち上がり、呼吸を新たな境地へと進化させるのでした。

さらに炭治郎を助けるべく尽力する禰豆子の体にも、とある異変が起きはじめて

※鬼滅の刃8巻はこちらから

鬼滅の刃8巻の表紙

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原作 無限列車編のネタバレ前編「下弦の壱・魘夢」

54話

「火の呼吸」について聞くため、炭治郎は煉獄杏寿郎がこれから乗るという無限列車へと向かうことにする。
善逸と伊之助も炭治郎について、列車へと乗ることになる。

列車へ乗ると、ひときわ大きな声でうまいと連呼しながら弁当を食べる煉獄杏寿郎を見つける。
火の呼吸について聞いてみるが、火の呼吸どころか「ヒノカミ神楽」についても知らないときっぱり断言する煉獄杏寿郎。
あっさりと言われて動揺する炭治郎に、自分の継子(弟子)になれば面倒を見ると畳み掛ける。

話す中で、煉獄杏寿郎は「この列車には鬼が出る」と告げる。短期間のうちに、この無限列車で40人以上が行方不明になっており、その調査として来たのだという。

そこへ顔色の悪い車掌がやってきて、みんなの切符を切っていく。
その様子を見て炭治郎は嫌な気配を感じるが、その瞬間列車内に鬼が出現した。

煉獄杏寿郎はあっという間に鬼を斬り伏せ、周りは安心の声にあふれる。
しかしそれは現実ではなく、全員がすでに夢へと引きずり込まれており鬼の術中にいたのだった。

55話

下弦の壱・魘夢の画像
皆を夢に引き込んだ鬼、下弦の壱である「魘夢」は仲間にした人間に指示を出している。
現実に絶望した人間たちに、任務をこなせば良い夢を見せてやると誘惑し仲間へと引き込んでいたのだった。

炭治郎たちは各々夢を見ていた。
それは、どれもが自分にとって都合の良い夢であり、そして失った者と幸せだった日々を過ごせる夢でもあった。

炭治郎は家族と一緒に過ごし、「家族が鬼に惨殺されたのは悪い夢だった」という解釈の夢を見ていた。
しかしそれはあくまで夢の話であり、現実では魘夢の仲間の人間がそれぞれ行動を起こしていた。

56話

魘夢の仲間は、炭治郎たちの夢へと侵入していた。

今炭治郎たちが見ているのは有限の夢であり、果てまで行くと行き止まりになる。
その壁を切り裂くと「無意識の領域」があり、そこにある精神の核という球状の物体を破壊すると、夢の主は精神が崩壊し廃人となってしまう。

魘夢の目的は、鬼殺隊士と直接戦わず、廃人にしてから手を下すというもの。
その役割を人間たちに負わせているのだ。

煉獄杏寿郎の夢に侵入した女は、夢の果てを見つけて無意識領域まで入り込んだ。
そしていざ、精神の核を破壊しようとするが、本能的に危機を察知した杏寿郎は無意識の状態で現実側の女を拘束して動けなくした。

同じように炭治郎も、夢で幸せな生活を送っていたが、もう1人の炭治郎が「これは夢である」と警告をしてきた。
そこで夢だと気づけた炭治郎だったが、気付いたものの抜け出し方がわからず苦悩する。

57話

電車の揺れで、箱に入った禰豆子が目を覚ました。
寝ている炭治郎を起こそうとするがなかなか起きず、起こった禰豆子は血鬼術で炭治郎を燃やす。
すると、夢の中の炭治郎も禰豆子の炎に包まれる。

炎に包まれた炭治郎は、徐々に自分の現在を思い出していき、それに連動して隊服や日輪刀が炭治郎の姿に反映されていった。
覚醒が近づいていると悟った炭治郎は、家族からの引き止めを振り切って夢から抜け出す方法を探すため飛び出していく。

いくら探しても手がかりが見つからない。焦る炭治郎の後ろから、父の声が聞こえる。
刃を持って、斬るべきものを斬れと。

斬るべきものとは自身の命であり、夢の中で死ぬことによって現実へ戻ることができるかもしれない。
荒唐無稽な仮説にためらう炭治郎だったが、その迷いを振り切って刃を首へと押し当てる。

そして、炭治郎は首を斬り落とした。

58話

大声を上げながら炭治郎は覚醒し、列車の中へ戻ってくる。
手首を見ると縄が焼き切れており、禰豆子の炎で切れたのだと気づく。

全員を起こそうとするがなかなか起きず、手首をつなぐ縄にカラクリがあると考えた炭治郎は、自分にやったのと同じくみんなの縄を炎で焼き切るよう禰豆子に指示する。

しかし起きたのは魘夢の仲間側の人間だけであり、人間たちは炭治郎へと攻撃をしてくる。
人間の弱みにつけ込んだ鬼に対して激しい怒りを感じ、人間たちを気絶させて炭治郎は魘夢のもとへと向かう。

匂いをたどって列車の屋根へと向かうと、そこには下弦の壱魘夢が無防備に佇んでいた。

59話

あまりにも短時間で覚醒した炭治郎を警戒し、観察すると耳飾りをしていることに気づく。
鬼舞辻無惨が柱と同じ扱いをする、「耳飾りの鬼殺隊士」であることを把握した魘夢は運の良さを喜び、炭治郎を倒そうとする。

しかし、悪夢へと引き込む血鬼術が炭治郎にはなぜか通じない。
炭治郎は家族が悪態をついてくる夢へと何度も引き込まれているが、その度に「家族はそんなことを絶対に言わない」と気付き、毎回自分の命を即座に断っているのだった。

夢の中だったとしても、何度も自決する決断をできる炭治郎は、およそまともではないと戦慄する魘夢。

炭治郎は魘夢へと斬り込み、頸を斬り落とすことに成功する。
しかし手応えがなく、後ろから倒したはずの魘夢の声が聞こえて絶望した。
魘夢は列車自体と融合しており、列車に乗るすべての乗客を人質にとったのだった。

乗客を守るために客車へと駆け出す炭治郎。
そこへ伊之助が飛び出てきた。

60話

炭治郎は伊之助へと呼びかけ、全力で乗客を守るよう動き出す。
善逸も目覚めてきており、禰豆子を含む3人は乗客を取り込もうとする魘夢の肉を払いながら先へと進む。

しかし、8両分も客車がある中で乗客を守りながら戦うのはあまりに無謀である。
焦る炭治郎のもとへ、ようやく覚醒した煉獄杏寿郎が駆けつけて指示を出す。

自分たちが乗客を守るから、炭治郎は鬼の頸(首)を探せと言う。
どんな形をしていたとしても、鬼である以上頸はどこかにあり、それが弱点になるのだと。

61話

同じく頸を探すよう指示された伊之助と合流した炭治郎。
伊之助は直感が優れており、すでに列車前方の石炭がある場所(運転車両)に鬼の急所があることを察知していた。

運転車両にたどり着いた2人は、驚く運転手を差し置いて急所である頸を探す。
床を壊すとそこには頸の骨があり、破壊しようとするが全力で鬼の肉たちが妨害をしてくる。

さらに、夢へと引きずり込む血鬼術を全方向から食らい、何度夢の中で自決して覚醒しても、すぐに夢へと引き戻されてしまう。
何度も覚醒を繰り返す炭治郎だが、夢へ引き込まれていない状態で頸を切ろうとしてしまい伊之助に止められる。
夢に入ったと錯覚させる罠にかかっていたのだ。

伊之助に自決を止められる炭治郎

一方で伊之助は、猪の被り物があるおかげで夢へと引き込む眼を見てしまうことが少なく、感覚的に戦うことでやり過ごせていた。

なんとか決着をつけるため、伊之助の連撃に合わせて炭治郎はヒノカミ神楽の技を放ち、魘夢の頸を薙ぎ払う。

62話

見事、急所である頸の骨を断ち切った炭治郎たち。
魘夢は断末魔を上げて、列車もろとも横転して動きを止める。

魘夢は消えゆく中で敗因を考える。
乗客を人質にとっていたのに、1人も食えずに力を付けられなかったのは煉獄杏寿郎の立ち回りのせいだった。

柱である煉獄杏寿郎と、そしてこれまで柱を何人も倒してきた上弦の鬼たち。
無惨から多くの血をもらったにも関わらず、その足元にも及ばなかったことを激しく悔やみ、魘夢は絶命した。

炭治郎は運転手から腹を刺されており、血が止まらなくなって動けなくなってしまっていた。
そこへ煉獄杏寿郎が来て、止血するための呼吸法を教える。

血管を繋ぎ止血をして、呼吸法の極意を知った炭治郎だったが、そこへ謎の物体が飛来して地面をえぐっていった。

無限列車編のネタバレ中編「上弦の参・猗窩座」

63話

猗窩座の画像

土煙が晴れるとそこには、上弦の参である「猗窩座」の存在があった。

現れて早々に炭治郎を抹殺するべく飛びかかってくる猗窩座。
煉獄杏寿郎は、すぐに反応して猗窩座の腕を切りつけて炭治郎を守る。

腕に深い傷を負わせたはずなのに、一瞬でふさいでしまいその再生能力に驚く煉獄杏寿郎。

ここに来た目的を問いかけると、猗窩座は煉獄杏寿郎に鬼にならないかと提案してくる。
人間として至高の領域に近づいている柱が、至高に辿り着けず老いて死ぬのはもったいないというのだ。

煉獄杏寿郎は、その提案を強い意思で拒否する。
すると猗窩座は、鬼にならないなら殺すと、臨戦態勢に入り術式を展開して煉獄杏寿郎へと襲いかかる。

目で追えないスピードのあまりにもレベルの高い戦闘が繰り広げられ、炭治郎はあっけに取られて動けなくなってしまった。

64話

猗窩座と互角の戦いを繰り広げる煉獄杏寿郎だったが、傷の再生する鬼とは違い負った傷は癒えない。
戦いの中で、眼をつぶされ骨も折られてしまい、すでに満身創痍になっていた。
それでも戦うこと諦めず、お互いの全力を放って決着をつけに行く。

土煙がなくなると、そこには猗窩座に胸を貫かれている煉獄杏寿郎の姿があった。
しかし致命傷で命もわずかな中、猗窩座へと日輪刀を振り落とし、頸を斬り落とそうと最後の力を振り絞る。

65話

煉獄杏寿郎の決死の猛攻を受け、さらに朝日が上り始めていることに気づく猗窩座。
鬼は陽の光に当たると灰になってしまうため、陽の光が当たらない場所へと避難しようとする。

しかし、煉獄を貫いた右腕が抜けない。
そこへ炭治郎と伊之助が猗窩座の頸を斬り落とそうと飛び出していく。

追い詰められた猗窩座は、自身の腕を自分でちぎってなんとか脱出する。
逃げる猗窩座に向かって、炭治郎は日輪刀を投擲して胸へと突き刺す。そして、逃げるな卑怯者と怒鳴った。

猗窩座へと向かって怒鳴り続ける炭治郎へ、腹の傷が開いて死んでしまうからやめるよう煉獄が諭す。
そして、静かに語り始めた。

66話

煉獄は自分の死がもう迫っていることを悟り、今伝えられることを話しはじめる。

煉獄の生家に、炎柱について記した手記があり、炭治郎のいうヒノカミ神楽のことも書いてあるかもしれないことを。
父と弟には自分の遺言を。
そして煉獄が、炭治郎の一員である禰豆子のことを信じ鬼殺隊の一員として認めることを。

命が消えゆく中、煉獄は母親のことを思い出し、最期を迎えた。
煉獄杏寿郎の死は、それぞれ鬼殺隊士たちに告げられ様々に悔やむ言葉がつぶやかれた。

無限列車編のネタバレ後編「煉獄杏寿郎が遺したもの」

67-69話

煉獄杏寿郎が亡くなってしばらくして、善逸が入院している炭治郎のもとへ向かうがすでにいなくなっていた。
炭治郎は、煉獄の父と弟への遺言を伝えに煉獄家へと向かっていたのだった。

煉獄家に到着すると、落ち込んだ雰囲気の弟(千寿郎)と、亡くなった息子に対して悪態をつく酔っ払った父親がいた。

煉獄の父は炭治郎を見るなり「日の呼吸の使い手」であることを見抜き、おもむろに殴りかかってきた。
父親いわく、日の呼吸はすべての呼吸の元祖であり、最強の呼吸なのだという。

炎の呼吸も、所詮日の呼吸の派生であり見下されていると煉獄の父は激昂する。
煉獄杏寿郎に対しての悪口に切れた炭治郎は、煉獄父に対して向かっていき殴り合いになってしまう。

煉獄の父が頭突きされ気絶して喧嘩が終わる。
千寿郎と居間で話しながら、炎の柱の手記を見せてもらうとズタズタに切り裂かれていて中身がほとんど読めなくなっていた。

手記は諦め、まずはヒノカミ神楽について使いこなせるよう努力することを決意する炭治郎。
そして、煉獄杏寿郎のように強い柱になると、煉獄の弟へと告げる。

炭治郎が煉獄家から帰ったあと、千寿郎は父親の様子を伺いに行く。
相変わらず酒ばかり飲んで、亡き兄への恨み言を話し続ける父へ、千寿郎はひとこと告げる。

息子からの遺言を聞く煉獄の父

兄からの遺言は、ただひとこと「体を大切にしてほしい」だったと。
それを聞いて、煉獄の父は飲もうとしていた酒を断ち、涙を流した。