呪術廻戦

呪術廻戦「7巻」のネタバレと考察・まとめ

呪術廻戦 7巻の概要

7巻のあらすじ

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

特級呪霊・花御等の襲撃を退けた高専だが、宿儺の指と特級呪物「呪胎九相図」が奪われていた。九相図より受肉し誕生する新たな脅威――その危機を知らぬまま、虎杖達は“門に現れる呪霊”退治へと赴くが…!?

7巻の要約

・謎のおかっぱ坊主のガキが夏油と共にいることが判明

・伏黒の姉である津美紀は呪いにより眠っていることが判明

・呪胎九相図が特級呪物で覚醒した

・血塗(けちず)、壊相(えそう)が呪胎九相図の3男と2男

収録は53話〜61話

呪術廻戦7巻は、53話から61話の計9話が収録されています。

収録話一覧

  • 53話「完遂」
  • 54話「呪術甲子園」
  • 55話「起首雷同(きしゅらいどう)」
  • 56話「起首雷同ー弐ー」
  • 57話「起首雷同ー参ー」
  • 58話「起首雷同ー肆ー」
  • 59話「起首雷同ー伍ー」
  • 60話「起首雷同ー陸ー」
  • 61話「起首雷同ー漆ー」

呪術廻戦 7巻のあらすじ前編

53話 完遂

京都姉妹校交流会の最中に、花御が乱入した理由が説明される話数となっています。

真人たちの目的は高専保有分の特級呪物両面宿儺の指6本と特級呪物の呪胎九相図1番~3番の確保。

高専の寺社仏閣のほとんどがハリボテで、天元と呼ばれる1000年以上前から生きている術師の結界術によって、日々配置を変えています。

そして、この天元は結界の運用以外に基本、現に干渉しないのです。

補足すると、この時点の天元は、と書くべきなのかもしれません。

そんな天元の適当さを夏油は利用するのですよね。

夏油は高専に回収させた宿儺の指に呪力で作った札を貼りつけた。

だから真人は簡単に辿り着くことが出来たし、帳のテストのために高専で待機している術師たちに重軽傷または死を与えることができた。

しかし、五条によってその嘱託式(しょくたくしき)の帳は破られてしまうのですが、この帳のテストが渋谷事件に繋がっていく鍵となります。

さらに!

実は、夏油傑と協力関係にある人物がこのお話しで描写されました。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

それが、おかっぱ坊主のガキんちょ。

ここはネタバレになってしまうので、考察と感想で書きます。

54話 呪術甲子園

姉妹交流会は中止になるか!?

「いや、それは生徒たちが決める事でしょ」

青春という時間を大事にしている五条の言葉に、東堂は即答する。

その内容は、下記。

1.故人を偲ぶのは当人たちとゆかりのある者達の特権。

2.後天的強さは結果の積み重ね。敗北を噛みしめ勝利を味わう。そうやって俺たちは成長する。人死にが出たのならば、求められているのは強くなること。

3.学生時代の不完全燃焼感は死ぬまで尾を引く。

いやー東堂はかっこいいですね。

発言の一つ一つに重みがあって、さらに賢い故に変人という最強キャラ。

こういう件があり、2日目は個人戦ではなく、野球で勝負が決まることになりました。

ちなみに、なぜ野球かというと五条が仕組んだからです。

そういう訳で、野球大会のお話しですが、実はこういう緩いお話しを入れる理由があります。

それは、『読者の緊張が続いてしまう』という理由です。

前巻は全て戦闘のお話しでしたから、休憩が必要なのです。

また、大抵こういうお話には伏線があったりするのですが、『伏黒がバントをした』これが今回の伏線のようですので覚えておきましょう。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

ちなみに野球の結果は、2-0で東京校の勝利!!

55話 起首雷同(きしゅらいどう)

自宅の自動ドアが勝手に開く事件が横浜・名古屋・盛岡で6月から起こっている。

補助監督の新田明によると、3人とも同じ中学校に通っていたそう。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

時が経ってから発動する呪いの原因を探るために、さいたま市立浦見東中学校に行きます。

名前が呪術っぽい中学校ですね。

話しを戻し、浦見中学校に行く虎杖たちですが、サボっている男子中学生二人組に絡んでいく釘崎。

それも『分かりやすいのがいるから。ブン殴って更生させましょ』という呪いと全く関係ない理由で。

お!? 戦闘になるのか?

そう思いました。

ですが、男子生徒二人組は頭を下げる。

実は、伏黒はこの中学の卒業生で半ぐれをボコボコにしていた過去が明らかになります。

伏黒は罪を犯す奴が嫌いだからやりそうですよね。

個人的には、それよりも戦闘が起きそうな状況で、頭を下げる展開に驚きの感情が湧きました。

そこに伏黒を知る用務員が現れ、3人の死は卒業から20年近く経ってから起きたということが判明します。

八十八橋(やそはちばし)。

自殺の名所で心霊スポット。

そこで、深夜にバンジージャンプをするのが流行っていたようです。

バンジージャンプって……

とにかく、呪いが溜まりやすい心霊スポットに行くことになります。

一方その頃、真人は特級呪物の呪胎九相図(じゅたいくそうず)を人間に食べさせます。

宿儺の指と違って器を選ばない呪胎九相図。

食べた人間は化け物へと変わってしまいました。

56話 起首雷同ー弐ー

実際にハ十八橋に到着した虎杖たちですが、残穢(ざんえ)の気配すら感じられない。

ですが、致死率は100%。

いますぐにでも解決しなければいけない事件です。

流行っていたバンジーもビニール紐で結び、虎杖で試したし、もう方法がない。

そんな時、藤沼という伏黒の同級生が弟の自転車の荷台に乗り現れます。

そんな藤沼は八十八橋に中2の時に行っており、津美紀も同行していたことが判明します。

それを聞いた伏黒は、伊知地に電話をします。

津美紀の保護を申し出る伏黒ですが、伊知地は1級以上の呪いに勝てる術師がいないという。

伊知地は即時撤退を勧めるが、問題は時間制限。

マーキングした人間の内側から術式が発動するタイプなら、今すぐ祓うしかない。

伏黒は釘崎と虎杖を帰らせて、一人で八十八橋の下に向かいます。

どちらも大事な存在だからこそ、虎杖たちに頼まなかったのでしょう。

ですが、虎杖たちが現れます。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

「せめて頼れよ。友達だろ」

いやー熱い展開。

これぞ、ジャンプと言った友情展開。

個人的には、なくなりつつあるこういう展開が心に響くので好きです。

伏黒も素直に、津美紀の状況を語り始めます。

「津美紀は寝たきりで、申告できない以上いつ呪殺されるか分からないから、今すぐ払いたい」

伏黒たちは、モグラのような呪霊を祓いに行きます。

ですが、そこに現れるもう一人の呪い。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

真人がお使いに出した呪胎九相図が現れます。

57話 起首雷同ー参ー

虎杖が呪胎九相図3男の血塗(けちず)と戦う描写から始まる57話。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

モグラのような呪霊を倒していく、釘崎と伏黒。

しかし、釘崎は側面にある土から生えてきた腕によって引きずり込まれてしまいます。

それを見ていた血塗も土の壁にできたワームホールのような空間に突っ込みます。

釘崎を追うことになる虎杖。

一方その頃、釘崎は呪胎九相図2男の壊相(えそう)と出会っていました。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

壊相はほぼ全裸。

癖のあるキャラがまた現れましたね。

『フワァーオ』という擬音と共に登場した壊相は、お使いの範囲に呪術師殺しは含まれていないから逃げていいと紳士的に説明します。

我々の目的は宿儺の指の回収ですよ

58話 起首雷同ー肆ー

一方その頃、モグラを全て殺した伏黒の目の前に、少年院で出現したような特級呪霊が現れます。

その瞬間、伏黒は気付いてしまった。

なぜ今になってマーキングをしていた人間を殺したのか。

それは、宿儺の指が6月の虎杖の受肉をきっかけに、呪力を開放したことによる共振。

つまり、55話で用務員が言った言葉の中で『卒業から20年近く経つ』という言葉がありましたが、伏線だったというわけですね。

比較的分かりやすい伏線だったのではないでしょうか。

話しを元に戻し、伏黒は強敵との戦いの中で、五条との特訓の回想をします。

その中で、五条は送りバントをして釘崎を次の塁に進めた理由を伏黒に問います。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

呪術師は個人競技で、死んで勝つと死んでも勝つは違うという五条。

つまりは、ホームランを狙うような精神力と泥臭さが無ければ呪術師としての進化はないという事です。

伏黒は賢い故に色々考えすぎてしまうのでしょうね。

IQが高いと諦めが早いとも言いますが、そういう感じでしょうか。

とにかく、気を失っていた伏黒は色々な状況が重なり、吹っ切れて自由にやることを決意。

「領域展開。嵌合暗翳庭(かんごうあんえいてい)」

不完全で不細工な領域を伏黒は展開し、特級を倒してしまいます。

59話 起首雷同ー伍ー

特級との戦いで疲労困憊な伏黒は、その場で倒れ込みます。

空を見上げる伏黒ですが、脳は過去にタイムリープ。

悪人が嫌い。

そんな悪人を許してしまう善人も嫌いで、津美紀は典型的な善人。

津美紀の母親と伏黒甚爾(とうじ)は結婚し、蒸発してしまい、行き場がない。

そこに、五条が現れ、呪術師として働くことを担保に高専からの金銭的援助を通してくれた。

だが、そんな時に、津美紀は正体不明、出自不明の人物に呪われ寝たきりに……

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

今なら分かる。

優しかった津美紀は、伏黒が助ける人間を選ぶように、心配で助けたのだ。

――悪かったよ。ガキだったんだ。謝るからさ、さっさと起きろよバカ姉貴。

寝たきりの津美紀の呪いと、八十八橋の呪いはまた別だと理解していた伏黒。

いやーいいですね、兄弟愛。

前回は友情でしたが、7巻は兄弟愛。

一言、素晴らしい。

一方その頃、虎杖は壊相のコンプレックスである背中を見てしまう。

「みたなぁぁぁ!!? 殺す!!」

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

60話 起首雷同ー陸ー

コンプレックスを見られた壊相は、虎杖と釘崎を殺害する宣言をする。

指を確保する任務のはずが、背中を見られただけでこの変わり様。

相当なコンプレックスのようです。

「蝕爛腐術(しょくらんふじゅつ)極ノ番。翅王(しおう)」

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

瞬間、虎杖は釘崎を抱えて逃げることを決意。

無事に壊相からは逃げられたのですが、血塗が先回りしていて血をかけられる二人。

蝕爛腐術『朽(きゅう)』。

粘膜、傷口などから呪胎九相図兄弟の血を取り込み、兄弟の誰かが術式を発動していれば、侵入箇所から腐蝕が始まる技。

さらに、虎杖は15分、釘崎は10分が限界だと、術式開示の縛りを発動させる壊相。

そんな壊相は回想します。

150年前、加茂憲倫により呪霊の子を孕む特異体質の娘は九度の懐妊、九度の堕胎が行われました。

現在はその記録は闇に葬り去られているようです。

そして、人間に特段恨みがあるわけではない3人ですが、呪霊側につくことを決意します。

呪霊側の方が、彼等にとって生きやすい社会ということでしょうか。

3人で一つ。

兄弟のため、兄弟の望みのため。

壊相は虎杖たちを挑発します。

61話 起首雷同ー漆ー

しかし、運が悪かった壊相たち。

壊相たちは正直、かなり強い部類です。

特級に分類される理由がちゃんとあるはずですが、釘崎は芻霊呪法(すうれいじゅほう)、共鳴(ともなり)という対象から欠損した一部に人型を通して呪力を打ち込むことで、対象にダメージを与えることが出来ます。

また、虎杖は宿儺が受肉したことにより、呪いに耐性があります。

つまり、釘崎本体が芻霊呪法により傷つけば、蝕爛腐術で強く繋がっている血塗と壊相にダメージを与えられるという事です。

どうせ、死ぬのなら怖いものはない。

自身の腕に何度も釘を刺す釘崎。

分解の痛みと毒で動けないはずの虎杖は血塗にパンチ。

血塗は瀕死状態になってしまいます。

そこで、虎杖と釘崎はポジションを変更。

虎杖が壊相と対面することになります。

壊相は考える。

術式を解くか否か。

『朽』の発動中に『翅王』は出せない。

しかし、釘崎が血塗を殺すだけの余力があるようにも見えない。

このまま血塗を犠牲にして時間制限まで戦えば、勝てる。

壊相は術式を解かないことにしますが、血塗は弱音を吐きます。

「兄者……」

壊相は気付いたときには術式を解いていました。

この場面、心理描写が秀逸ですね。

キャラの気持ちになって、血塗を助ける。

ですが、この決断が勝負の分かれ目。

黒閃により壊相は右手を失い、血塗は釘崎の「簪(かんざし)」という釘を刺す術により死んでしまいます。

以上で、7巻の内容は終わりです。

呪術廻戦 7巻の考察と感想

7巻で起こった出来事のうち気になる点をピックアップしていきます。

おかっぱ坊主の正体は裏梅

この部分はネタバレになってしまいますので、ご注意ください。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

さて、このおかっぱ坊主ですが、名を裏梅(うらうめ)と言います。

その素性は2021年4月現在もよくわかっていないのですが、1000年前の術師であるということがわかっています。

また1000年前ですね。

1000年前の出来事が重要になってきそうですが、そのお話しは一旦置いておきます。

さて、この裏梅と言う人物は7巻の描写から何かを企てていることが分ると思います。

生得領域に入り込む裏梅は夏油の仲間なのでしょうか。

また、どうやって1000年間生きていられたのでしょうか。

7巻では分からない情報ですし、2021年4月現在も推測の域をでません。

ですが、どうやら裏梅は宿儺の復活を目論んでいるということはほぼ確定です。

夏油は渋谷事変という五条を封印するための事件を10月31日に起こしますが、そこで虎杖は気絶してしまい、宿儺の指を10本食べることになります。

制御できなくなった虎杖は宿儺と代わり、そんな宿儺の元に裏梅が現れます。

下記画像は117話の一部ですが、宿儺が「またな」と言って消えた後も「御意に。お待ち申しております」と言い、頭を下げたままでした。

(呪術廻戦7巻 芥見下々 / 集英社)

つまり、裏梅は宿儺を慕い、その復活を目論んでいたことが117話でわかったのです。

そんな1000年前の術師裏梅と同じく1000年前の術師である偽夏油の関係性は未だに分かりませんが、2021年4月現在、偽夏油のお話しをしている最中なので、新情報に期待ですね。

次巻のネタバレはこちら

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