呪術廻戦 11巻の概要
11巻のあらすじ
渋谷駅地下ホームに満ちた一般人と改造人間達――。逃げ場のない惨烈な状況下で、五条はなお呪霊側を圧倒する。だが、敵の手には五条封印の決定打が…!! 地下ホームへ急ぐ虎杖の元に、意外な味方が現れるが!?
11巻の要約
・五条は封印される
・夏油は偽夏油により肉体を乗っ取られていた
・メカ丸はミニメカ丸として再登場
・伏黒甚爾が降霊術により登場
収録は89話〜97話
呪術廻戦11巻は、89話から97話の計9話が収録されています。
収録話一覧
- 89話「渋谷事変⑦」
- 90話「渋谷事変⑧」
- 91話「渋谷事変⑨」
- 92話「渋谷事変⑩」
- 93話「渋谷事変⑪」
- 94話「渋谷事変⑫」
- 95話「渋谷事変⑬」
- 96話「渋谷事変⑭」
- 97話「渋谷事変⑮」
呪術廻戦 11巻のあらすじ前編
89話 渋谷事変⑦
改造人間が乗る満員電車が、五条がいる駅に到着するところから始まります。
五条にとって改造人間はもはや人間ではない。
呪霊たちが持久戦を止めたと考えた五条でしたが、花御が封じてい木のバリケードが破れ、大勢の人間が落ちてきます。
瞬間、真人は「無為転変 多重魂 撥体(ばったい)」、脹相は「赤血操術 百斂(びゃくれん) 超新星」を繰り出します。
当然、人間は死に、改造人間も死にます。
呪霊たちの目的は、五条に領域展開させないこと。
呪霊たちは五条がどういう人間か調べていました。
ある程度の犠牲ならば、呪霊たちを祓う決断をするという事を知っていたので、新たに人間を追加して、数を増やし、領域展開できなくしたのです。
しかし、五条は領域展開である無量空処を0.2秒間だけ発動します。
0.2秒間。
その一瞬は、人間が廃人にならず後遺症も残さないで気絶させられる、と五条が勘で設定した時間。
半年分の情報が流れた人間は気絶。
それから五条は、299秒で改造人間1000体を倒す。
一か八かのかけに五条は勝ったのです。
流石は最強の呪術師ですね。
あと、技の説明ですが、多重魂とは、2人以上の改造人間の魂を改造人間の肉体ごと融合させる技で、改造人間を用いた大技を発動するのに必須なようです。
撥体は多重魂により生じた拒絶反応を利用して、魂の質量を増大させ、攻撃する技。
消費する改造人間の数に比例して攻撃範囲と攻撃力が上がるようです。
百斂は血液を加圧し限界まで圧縮、こちらも大技を発動させるために必須。
超新星は百斂で圧縮した血液を解放し、全方位に血液を撃ち抜く技のようです。
90話 渋谷事変⑧
五条はやはり最強でした。
ですが、獄門彊が夏油により開門されます。
この描写から考えられることは、夏油は五条が領域展開するのを待っていたのではないでしょうか。
領域展開されると、0.2秒間で一般人が気絶するほどですからね。
つまり、夏油は呪霊たちを犠牲にしてでも五条が領域展開することを望んでいて、五条は瞬時に領域展開を2回使うことができないようです。
話しを戻します。
「獄門彊、開門」
源信の成れの果て。
生きた結界。
封印有効範囲4m内に脳内時間1分間止めることにより、対象者は封印される。
五条の横に獄門彊が転がってきます。
さらに、五条の前に登場する、死んだはずの夏油。
五条はなんらかの術式だと考えますが、六眼が夏油を本物だと認識します。
瞬間、溢れだす記憶。
『溢れだす記憶』
この言葉、呪術見てから好きになりました。
もう脳内時間は1分経過しました。
だが、未だに動ける五条は偽夏油に「誰だよオマエ」と問いかけます。
すると、夏油は脳をパカリと開ける。
上画像のように、脳を露出させる偽夏油。
そう、夏油は生きていたのではなく、何者かにより、乗っ取られていたのです。
術式、呪力、肉体すべてが本物。
偽夏油は、脳を交換することにより、能力を得る。
「封印はその内解くさ。100年後……いや1000年後かな。君強すぎるんだよ。私の目的に邪魔なの」
そんなことはないと、新宿・京都百鬼夜行の時に誰に倒されたのか問う五条。
乙骨憂太ですね。
無条件の術式模範と底なしの呪力
乙骨の能力だったそれらは、最愛の人――折本里香の魂を抑留する縛りで得ていたと偽夏油は言います。
だから、乙骨憂太は五条悟のような最強にはなることができないと。
91話 渋谷事変⑨
五条は封印された。
本物の夏油の意思が、偽夏油の行動に抵抗し、自らの首を絞めながら。
つまり、肉体は魂で魂は肉体だということのようです。
脳だけではなく、肉体に夏油の意識があるということですね。
定員1名、自死しない限り使用不可の獄門彊による封印は完了。
一方その頃、虎杖は五条の封印がミニメカ丸により、知らされます。
このメカ丸デバイスが不思議なのですよね。
メカ丸が生きているのか、死んでいるのかなど。
ここは感想と考察で書きます。
ミニメカ丸の言うことを聞くことにした冥冥と虎杖は、まず迫りくる準1級以上の呪霊たちを倒すことを決意。
後に、虎杖は地上から渋谷に向かい、五条封印を術師に伝達、冥冥と弟の憂憂は線路を抑えることにします。
92話 渋谷事変⑩
下画像にあるCの帳は、術師をいれない帳。
この帳が新たに追加されたことと、改造人間が人間を襲いだしたので、それを止めるために動き出した術師たちがいます。
1.七海、伏黒、猪野琢真
2.禪院直毘人、真希、釘崎(帳内)
3.日下部篤也、パンダ(帳内)
92話では七海班について描写されていて、七海は帳を降ろしている敵を片付け、伏黒たちが一班人の保護に向かう予定でしたが……
ビルの上から虎杖の大きな声が聞こえてきます。
「ななみーんん!!!五条先生があっ、封印されたんだけど」
虎杖らしいやり方ですね。
このことにより七海たちは予定を変更し、虎杖と合流することになります。
一方その頃、偽夏油たちの耳にも虎杖の声は届いていました。
渋谷の街にいる人間は改造人間により襲わているので、阿鼻叫喚なはず。
虎杖の声量すごすぎます。
偽夏油は五条の悪あがきで動かない獄門彊を回収するために残る選択をします。
脹相は虎杖と釘崎を殺し、高専に保管されている弟達の回収。
真人も虎杖を殺すことを決めます。
呪術廻戦 11巻のあらすじ後編
93話 渋谷事変⑪
軸がブレても一貫性がなかろうと偽りなく、欲求の赴くままに行動する真人。
確実に呪いの時代にしたい漏瑚。
呪霊も人間同様に色々な考え方があるようです。
真人は虎杖殺害の有無を誰が先に虎杖にたどり着くかのゲームで解決しようと考える。
漏瑚は反対するが、真人と脹相は出発してしまいます。
そこに登場する枷場美々子と枷場菜々子。
非術師たちを落し続けたのは彼女たちで、見返りに夏油の体を返すことを要求するが、望みは叶わない。
縛りを明確にしなかったから、夏油にとってデメリットはなし。
美々子と菜々子は、「後悔するぞ」と言い、立ち去ります。
一方その頃、虎杖と合流した七海は、1級でしか通らない要請があるため伊知地と共に全て片付けることに。
虎杖、伏黒、猪野が術師をいれない帳を解くことになります。
94話 渋谷事変⑫
帳をパンチする虎杖。
圧倒的な運動神経の虎杖に驚く猪野ですが、そんな虎杖のパンチでも壊れない帳だと再確認。
猪野は帳を降ろしている術師が外にいると考えます。
どういうことかというと、術師をいれない帳はバリアとして使うために、内部で術を行使します。
つまり、外部で使うと縛りが機能して、強度が上がります。
さらに、発見・撃退されるリスクが上がると帳の強度も増す。
渋谷セルリアンタワー。
渋谷の中で一番目立つ超高層ビル。
渋谷セルリアンタワーの屋上で、呪詛師一家の粟坂次郎、オガミ婆、孫が嘱託の帳を守っていました。
内部は改造人間で溢れていて、空でも飛べない限り、すぐには上がってこられないので安心しているオガミ婆たち。
しかし予想に反して、伏黒の鵺により、上空から現れる虎杖たち。
不意を突かれたオガミ婆たち。
虎杖と伏黒は粟坂次郎と戦うことになり、猪野は孫と戦うことになります。
95話 渋谷事変⑬
猪野と孫の戦いから始まります。
「来訪瑞獣(らいほうずいじゅう)、一番、獬豸(かいち)」
降霊術。
顔を隠すことで、自らが霊媒となり、珍獣の能力を降ろし使用できるようです。
4種の瑞獣は、獬豸・霊亀(れいき)・麒麟(きりん)・竜。
ちなみに、瑞獣とは古代中国でこの世の動物たちの長だと考えられた霊獣のようです。
式神と同じく、強そうな術式です。
追尾攻撃の獬豸は、孫の手をえぐります。
さらに、2番霊亀により通常攻撃し、孫はボロボロです。
なのに、オガミ婆は呪文を詠唱しているだけ。
猪野は急いだ方がいいと考えますが、時すでに遅し。
「禪院甚爾」
一方その頃、虎杖たちは粟坂次郎をタコ殴りします。
玉犬(ぎょくけん)の爪は特級にも効くはずだし、虎杖の打撃も相当な威力。
だが、粟坂次郎にはダメージが通りませんでした。
96話 渋谷事変⑭
粟坂次郎の過去編から始まります。
オガミ婆は呪詛師で、娘の姿で父親を殺すという畜生でした。
粟坂次郎も人を殺す呪詛師ですが、人体の仕組みを知るために苦しませて殺すことが趣味でした。
つまり、オガミ婆たちは自由でした。
そんな彼らに億越えの賞金が懸けられている五条の話が、舞い込んできます。
まだ子供で、早い者勝ちの情報だという。
オガミ婆たちは、五条を殺しに向かいますが、五条を見て恐怖を感じます。
ビルの上で偵察していたのに、五条はオガミ婆たちを睨みつけていたからです。
伏黒甚爾が五条の後ろにいたというのに、悟られていた時のような感覚でしょうか。
凍てつく眼差しは、オガミ婆たちを震え上がらせます。
五条悟がいるから、呪霊たちが力をまし、世界の均衡が変った。
つまりは、スポーツなどには世代がありますよね。
輝く世代とそうでもない世代が。
将棋でいうのなら、藤井聡太が出てきてから将棋界のレベルが一段上がったというような感覚なのでしょうか。
そんな感じで、呪力世界の均衡が変ったということを瞬時に悟ったオガミ婆たち。
(ふざけんな! 俺は生涯現役! 死ぬまで弱者を蹂躙する!)
粟坂次郎は心の中でそう叫びます。
クズですが、ここまでくると逆に清々しい発言……
とにかく、粟坂次郎はそう考えていますが、術師のレベルが上がったことを忘れています。
伏黒は、粟坂次郎に攻撃が効かない原因がなにか分かっていました。
「脱兎」
ウサギの式神が沢山現れ、一時距離を取ることにした伏黒。
97話 渋谷事変⑮
一時撤退した伏黒は上空から、「満象(ばんしょう)」と呼ばれる象を落下させ、虎杖は車を持ち上げ、投げつける。
体術ってレベルじゃない!
とにかく、ダメージが大きい技や打撃をします。
理由は、粟坂次郎の術式に在ります。
粟坂次郎の術式はあべこべと言い、強い力を弱い力に変更できるのです。
しかも、下限と上限を設定できるので、空気抵抗やデコピンで死ぬという事もない。
つまり、弱い力で攻撃しなければいけないのですが、下限もわからない状況で何度も攻撃すると、粟坂次郎に気づかれてしまいます。
気付かれば、対応されてしまうので、面倒です。
ですから、ダメージが大きい攻撃を連続して繰り出すことにより、粟坂次郎を油断させていた。
式神、蝦蟇(がま)。
カエルの式神ですが、この式神は攻撃力が低い。
しかし、粟坂次郎視点で見れば攻撃力があるように見える式神。
あべこべを解除しなかった粟坂次郎は大ダメージを喰らいますが、伏黒は油断しない。
虎杖たちは粟坂次郎をタコ殴りにするが、今度は効いている。
粟坂次郎は自らの術式が悟られたことを知りますが、時すでに遅し。
虎杖は全力で殴ろうとします。
拳が粟坂次郎に近づいていく。
顔まであと数十cm。
寸止め――。
虎杖の弱い打撃により、粟坂次郎は倒れます。
11巻の内容は以上です。
呪術廻戦 11巻の考察と感想
11巻で起こった出来事のうち気になる点をピックアップしていきます。
メカ丸は本当に死んだのか
11巻でミニメカ丸として登場するメカ丸ですが、呪術で操作するにはあまりにも高度な技術ですよね。
メカ丸本人としか言いようがない存在を傀儡操術(かいらいそうじゅつ)によって操っているわけです。
だから、疑問に思い調べてみたところ、メカ丸は真人の戦いのときに死んでいました。
ファンブックにメカ丸が享年17歳と書かれているので、死亡は間違いありません。
ということは、メカ丸は傀儡操術を使い、自身の意識を無生物のデバイスにコピーしたということになります。
呪力ってすごい力だと実感しました。
美々子たちが後悔するぞと言った時の描写
ここ気になる点があります。
上画像の下の描写のことですが、実は前ページに下画像のような描写が既にされています。
さらに、左下の描写では美々子たちがいなくなった描写が『スッ』という擬音だけで表現されていて、「後悔するぞ」というセリフも右下のコマに在ったほうが自然です。
どう考えても不自然ですよね。
迫真の表情で「後悔するぞ」というコマがあり、次に背を向けるコマがあると分かりやすいのですが、ここの描写はそうではありません。
仮に夏油の記憶だったとしても、台詞だけの描写は不自然ですよね。
つまり、この描写に意味を持たせるのなら、右下の女性が鍵なのではないかと言うことです。
一般人の中に紛れ込み偽夏油たちの話を聞いていた重要人物。
そんな考え方もありでしょう?
考えすぎでしょうか。
孫は本当の孫ではない
オガミ婆が言っている孫の意味は、本当の孫ではありません。
攫ってきた子供を洗脳しただけです。
ちなみに、このような孫は沢山いるらしい。
偽夏油の正体
こちらはネタバレになるので、注意してください。
実は偽夏油の正体は1000年以上前の術師である羂索(けんじゃく)。
おそらく、宿儺たちと同年代でしょう。
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