アニメ『呪術廻戦』第28話のネタバレ・感想と考察｜懐玉編の終わり VS甚爾の結末

アニメ『呪術廻戦』2期第28話のネタバレ記事です。本編の内容をご紹介しつつ、感想や考察を述べています。

アニメ『呪術廻戦』の概要

（呪術廻戦芥見下々 / 集英社）

類稀な身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁は、病床に伏せる祖父の見舞いを日課にしていた。だがある日学校に眠る「呪物」の封印が解かれ、化物が現れてしまう。取り残された先輩を救う為、校舎へ乗り込む虎杖だが!

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アニメ『呪術廻戦』前回の振り返り

黒井の拉致と救出

アニメ『呪術廻戦』第27話は、黒井が拉致されたシーンからスタートしました。

夏油傑と別れた直後、「盤星教」によって拉致されてしまった黒井。

五条と夏油は、天内を高専に預けた上で救出に向かおうとします。

しかし天内は、黒井との”お別れ”を済ませていないことを理由に、拉致犯の元への同行を切望。

かくして3名は、拉致犯が指定した沖縄へと飛ぶことになりました。

(アニメ『呪術廻戦』27話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

”最強の2人”たる五条悟と夏油傑は、沖縄到着の直後に黒井救出に成功。

そのまま沖縄を満喫する流れとなりました。

甚爾の奇襲

2日間の沖縄旅を満喫し、五条、夏油、天内、黒井の4名は高専結界内へと入りました。

呪詛師が侵入する心配もなく、任務は成功……そう思われた、その時。

(アニメ『呪術廻戦』27話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

背後から迫った伏黒甚爾の凶刃が、五条悟の背を貫いたのです。

五条は、地震に問題がないとアピールした上で、夏油に天内と黒井を任せました。

”術師殺し”伏黒甚爾と五条悟の戦いが始まります。

特級呪具の脅威

未だ「反転術式」を習得していない五条は、傷を負ったままでの戦闘を強いられます。

対する伏黒甚爾は、「天与呪縛」によって身体能力が底上げされた人物。

完全に呪力が0の身体を持つがゆえに、その身体能力は虎杖悠仁や禪院真希のレベルを遥かに超えています。

そして、そんな甚爾が使うのは、複数の呪具です。

(アニメ『呪術廻戦』27話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

甚爾が五条悟に向けて使用したのは、特級呪具「天逆鉾」。

その効果は、「発動中の術式強制解除」であり、五条悟の「無下限呪術」によるバリアを突破する性能を有していました。

決定的な状況を生み出すため、これまで五条悟の”削り”に勤しんできた甚爾。

「天逆鉾」を用いた攻撃は見事にハマり、五条悟は滅多刺しの憂き目に遭いました。

前回の記事はこちら！

https://bookwiz.me/jujutsu-anime-27

アニメ『呪術廻戦』第28話のネタバレ

以下は、アニメ『呪術廻戦』第28話「懐玉-肆-」のネタバレです。

1.情報の開示

突如として薨星宮(こうせいぐう)に現れ、”星漿体”天内理子の頭部に向けて発砲した伏黒甚爾。

夏油傑は、「五条悟は俺が殺した」と述べる甚爾に対して、龍型の呪霊「虹龍」と、口裂け女の仮想怨霊を繰り出しました。

＜OP曲へ＞

OP曲が開けると、伏黒甚爾は自身の情報を開示し始めます。

呪力が0である甚爾は、呪術界にとって、言わば”透明人間”のような存在。

しかし、特級呪具「天逆鉾」に代表される「呪具」を携帯していた場合、その呪具の呪力で透明人間ではなくなってしまいます。

そこで活躍するのが、甚爾の飼っている”武器庫呪霊”です。

その呪霊は自身の身体をも体内に格納することが可能であり、普段はゴルフボール程度の大きさにまで縮んでいる様子。

甚爾は、そんな縮んだ”武器庫呪霊”を体内に隠すことにより、”透明人間”のまま結界を素通りすることを可能としていました。

2.問答

夏油傑は、伏黒甚爾が「天与呪縛」による恩恵を受けていることを察していました。

そして、「天与呪縛」を持つ人物は、「術式の開示」と同様に、「情報の開示」によって能力を底上げすることが出来る様子。

その上で夏油は、「何故薨星宮へ続く扉が分かった？」と質問しました。

夏油、黒井、天内の3名は、毛程も残穢(ざんえ；呪力の痕跡のこと)を残さずに「薨星宮」へ辿り着いていた様子。

つまり、通常の術師であれば追跡は不可能であるはずです。

……しかし、甚爾は「天与呪縛」によって強化された五感を有していました。ゆえに、臭跡や足跡を辿った追跡を可能としているようです。

ここまで聞いた夏油は、薨星宮の途中まで同行していた黒井の安否を確認。

質問を受けた甚爾は、「多分死んでる」と興味なさそうに答えました。

3.夏油＆呪霊 vs 甚爾

問答の後、本格的な戦闘がスタートします。

夏油傑の強みは、数多くの呪霊を用いることによる、多彩な攻撃です。

(アニメ『呪術廻戦』28話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

一方の甚爾は、持ち前のフィジカルで戦場を広く用い、呪具「釈魂刀」によって夏油の呪霊「虹龍」を両断しました。

夏油曰く、「虹龍」は「最高硬度」を誇る呪霊。甚爾の強さと呪具の切れ味がよく表されています。

次に攻撃を行ったのは、口裂け女の仮想怨霊でした。

「簡易領域」を展開した仮想怨霊は、「わたしきれい？」と質問。

甚爾の推測によると、その簡易領域は「質問に答えるまでお互いに不可侵を強制する」ようです。

プロのヒモである伏黒は、「趣味じゃねぇ」とだけ回答。

その直後、仮想怨霊の術式が発動し、甚爾に対して巨大な糸切りはさみが向けられます。

一方の甚爾は、特級呪具「天逆鉾」を使用し、仮想怨霊の糸切りはさみ(＝術式)を強制解除。そのまま全てのはさみを切り捨ててしまいました。

ここで、突如として甚爾との距離を詰めた夏油。その狙いは、甚爾の武器庫呪霊の「降伏(ごうぶく)」にありました。

しかし、武器庫呪霊の強制降伏は弾かれてしまったのです。

甚爾はそのまま夏油を斬り、戦闘を終了させました。

4.盤星教の憂鬱

(アニメ『呪術廻戦』28話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

場所は変わって盤星教本部「星の子の家」。

甚爾は、教団の”代表役員”園田茂に対して”星漿体”天内理子の5体フルセットを納品しました。

そもそも盤星教とは、非術師の立場を徹底している宗教法人です。

そんな盤星教は、天元を崇拝する絶対的一神教であるがゆえに、「穢(けが)れ」たる”星漿体”との同化は見過ごせない様子。

”代表役員”の園田としては、教徒の手前、”同化”を見過ごすことはできません。

しかし、行動が過ぎれば術師によって潰されてしまうのが末路。

ヤケクソとなった園田らは、”術師殺し”禪院甚爾に”星漿体”の暗殺を依頼した……。そんな流れだったようです。

5.再会

(アニメ『呪術廻戦』28話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

仲介人の孔時雨と別れた甚爾は、五条悟と対峙しました。

五条悟は、「天逆鉾」で喉を刺された時点で、「反転術式」に全神経を集中させた様子。

死に際で「呪力の核心」を掴んだことにより、いま再び甚爾の前に立ちはだかることができたようです。

甚爾の「敗因」を語る五条に対して、一方の甚爾は「勝負はこれからだろ」と一言。

ハイになった五条は、「そうか？そうだなそーかもなあ」と3段活用で返答しました。

その直後、戦闘を始めた両者。

五条は、つい最近までは使うことができなかった「術式反転」をも使用可能としていました。

「赫」で弾き飛ばされた甚爾は、相手の術式を冷静に分析。

その上で、「全て問題なし」としました。

甚爾は、特級呪具「万里ノ鎖」に特級呪具「天逆鉾」を繋げ、リーチを得た上で戦闘に復帰。そんな折、甚爾の脳裏には”違和感”がありました。

そんな”違和感”を押し殺した上で、五条との戦闘を継続する甚爾。

(アニメ『呪術廻戦』28話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

一方の五条は、五条家の中でも限られた人間のみが知る、「虚式『茈』」を繰り出そうとしていました。

「術式順転『蒼』」と「術式反転『赫』」。

2つの無限を衝突させることで発生する、「仮想の質量」ーー。

放たれた「虚式『茈』」は、甚爾の上半身の多くを奪い取ってしまいました。

6.違和感の正体

甚爾が抱いていた”違和感”。

普段の甚爾なら、「タダ働きなんてゴメンだね」とその場から去っていたところでした。

しかし、”現代最強”となった「覚醒した無下限呪術の使い手」を前に、相手を否定したいと考えてしまったようです。

「自分を肯定するためにいつもの自分を曲げちまった」と自身の行動を省みる甚爾。

その時点で、彼の負けは確定していたようです。

「言い残すことはあるか？」

そんな五条の問いに対して、「2 3年もしたら俺のガキが禪院家に売られる好きにしろ」と言い放ち、事切れました。

戦いが終わり、天内の死体を回収した五条。

盤星教の人々は、”天元”と”星漿体”の同化が阻止されたことにより、惜しみない拍手を送っていました。

「コイツら殺すか？」と問うた五条に対して、夏油は「いい意味がない」と返答します。

その返答を受け、「意味ねそれ本当に必要か？」と五条。

一方の夏油は、「大事なことだ特に術師にはな」と答えました。自分に言い聞かせるかのように。

第29話へ続く。

アニメ『呪術廻戦』第28話｜感想と考察

原作のどこからどこまで？

アニメ『呪術廻戦』第28話では、単行本9巻の第73話から第76話序盤までの内容が描かれました。

「懐玉・玉折」編は全5話構成。続く第29話で「玉折」編が描かれた後、第30話からは「渋谷事変」編へと突入します。

曇りのない”地獄”である「渋谷事変」の展開を前に、残る「玉折」編ではどのようなストーリーが描かれるのでしょうか。

原作と異なる点

アニメ『呪術廻戦』第28話も、概ね原作に準拠する形で制作されていました。

多少異なった点としては、夏油vs甚爾の序盤の動きでしょうか。

原作『呪術廻戦』では、甚爾が「情報の開示」を行っている最中に攻撃を仕掛けていた夏油。

しかしアニメ版では、相手の動きを探る様子を見せており、「情報の開示」が終わった後に戦闘を行っています。

また、甚爾が口裂け女の仮想怨霊による”糸切りはさみ”の術式対象となったシーンにも軽微な差異が見られました。

原作版では「天逆鉾」で軽く触れることで術式を解除していたものの、アニメ版では「天逆鉾」ではさみを切り刻む形で身を守っていたのです。

その他のシーンとしては、五条悟が”最強”となった後の、全能感や快感を表す描写でしょうか。

特級呪具「万里ノ鎖」

(アニメ『呪術廻戦』28話芥見下々 / 集英社 /MAPPA)

五条悟との2度目の戦闘時、伏黒甚爾は鎖型の呪具を使用していました。

その呪具の名は、「万里ノ鎖」。

「万里ノ鎖」には、”起点となる「端」が観測されない限り、どこまでも伸び続ける”という術式効果が付与されています。

甚爾は、素早く動き回る五条を捉えるため、リーチを得る目的で「万里ノ鎖」を使用しました。

……それにしても甚爾、呪具を持ち過ぎですよね。

武器庫呪霊を取り込めなかった理由

アニメ『呪術廻戦』第28話の中盤、夏油と甚爾の戦闘の最中。

生得術式「呪霊操術」を持つ夏油傑は、伏黒甚爾の呪具を没収するため、”武器庫呪霊”に狙いをつけました。

夏油の実力と差がある低級呪霊であれば、本来は無条件で取り込むことが出来る様子。

しかし、「呪霊操術」の効果は弾かれてしまいました。

その理由は、甚爾と武器庫呪霊との間に「主従関係」が成立していたから。

仮に武器庫呪霊を抑えることが出来ていれば、呪力のない甚爾は呪霊を祓うことが出来ず、夏油が勝利する可能性もあったかもしれませんね。

懐玉編の終わり

アニメ『呪術廻戦』第28話では、「懐玉」編が合計4話で描かれました。

”星漿体”天内理子の護衛任務をメインに、五条悟が”最強”に成る過程が描かれた、「懐玉」編のストーリー。

同時に、”星漿体”護衛任務の結末は、夏油傑の心に大きな影を落としました。

続く「玉折」編では、そんな夏油傑が何かに”成る”までのストーリーが描かれます。

次回、第29話で描かれる結末とはーー……？

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