【チェンソーマン第二部】100話のネタバレ考察｜ユウコとアサの青春悲劇の前振りか

『チェンソーマン』100話のネタバレ記事です。ネタバレ込みでストーリーをご紹介し、今後の展開や重要な要素の解説/考察を行っています。

チェンソーマンの概要

少年ジャンプ＋連載『チェンソーマン』第二部

（チェンソーマン藤本タツキ / 集英社）

悪魔のポチタと共にデビルハンターとして借金取りにこき使われる超貧乏な少年・デンジ。ド底辺の日々は、残忍な裏切りで一変する!!

悪魔をその身に宿し、悪魔を狩る、新時代ダークヒーローアクション、開幕!

前回(99話)のあらすじ

・正義の悪魔と契約した委員長により、致命傷を負ったはずのアサは、戦争の悪魔に”脳を半分残された”ことで生き残った。
・コケピーを死に追いやってしまったアサは、登校を拒否する。
・アサの前に吉田ヒロフミが登場。
・戦争の悪魔が無理やりアサの体を乗っ取り、吉田に告白(？)する。
・戦争の悪魔の指示でチェンソーマンを追うアサは、デビルハンター部の入部試験に挑む。

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【チェンソーマン第二部】100話「裸足の歩き方」

気まずいアサ

デビルハンター部に入部するため、パトロールする吉田、アサ、ユウコ。

吉田曰く、第四東高等学校は「東京で一番大きい学校」とのこと。

それゆえに、空き教室に住み着いている悪魔が稀に存在するようです。

一通り話し終えると、3人は自己紹介に移りました。

ユウコ、吉田の2人は、名前を名乗りつつ、チェンソーマンが好きであることを述べます。

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

一方のアサは、今朝戦争の悪魔がやらかした”告白”のせいで、強烈な気まずさに支配されていました。

心の中で「帰りたい！」と叫ぶアサ。

気を遣ったユウコが「チェンソーマン好き？」と問いを飛ばしますが、アサは「普通……」と答えました。

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イジメ

すれ違いざまに

何ともいえない空気感の中、パトロールを継続する3人。

前からは、アサと同じクラスの女子3人グループが歩いてきました。アサに気付いた3人は、何事もなく横を通り過ぎます。

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

しかし、その後、「あんな事してもう男作ろうとしてんじゃん！」と1人の女子が呟きました。

アサに聞こえるようなボリュームで悪態をつく手口は、学園モノではよく見られる典型的な嫌がらせ。

事情を知らない吉田とユウコは、呆れた様子を浮かべます。

一方のアサは、元々の気まずさも相まって、感情がキャパオーバー。

手に持っていた真剣を落とし、「用事を思い出しからっ」と述べて逃げるように去ってしまいます。

無駄死にのコケピー

吉田とユウコを背に、俯きながら下駄箱に向かうアサ。

その脳裏には、自身が死に追いやってしまったコケピーと、クラスメイトが敵意を持った眼差しを向ける様子が浮かびます。

アサが下駄箱から靴を取り出そうとすると、背後から現れたユウコ。

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

2人の目には、複数の生肉(鶏ささみ？)で汚されてしまった靴が飛び込みます。

鶏の悪魔であるコケピーの死の復讐として、鶏肉を使ったのでしょうか。いじめを実行したクラスメイトらは、コケピーを介して”命の大切さ”を学ぶことはできなかったようです。

そんな様子を見たユウコは、「うわっ……肉だ…」と一言。

一方のアサは、悟ったような遠い目になり、「大丈夫」とだけ述べて歩き出しました。

アサとユウコ

「大丈夫」

口でも心の内でもそう連呼し、歪んだ表情を浮かべながら裸足で歩くアサ。

痛みを共有しているであろう戦争の悪魔は、人、悪魔は関係なく、流動性のないコミュニティに”いじめ”はつきものだと慮ります。

そして戦争の悪魔は、「私が解決してやろうか？」と提案。

しかしアサは、それでも「大丈夫」と言い続けます。

そんな中、後ろから追いかけてきたであろうユウコが、「大丈夫じゃないじゃん！」と声を張りました。

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

ユウコは靴を手に持った状態で登場。アサと同じ、裸足の状態で街を駆けてきたようです。

ユウコは、片方の靴をアサの目の前に置き、「片っぽ貸したげる！」と一言。

困惑したアサは、断ろうと返事をしますが、ユウコは「返して！」と走り始めました。

片方の靴を置いたまま、アサから離れていくユウコ。

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

仕方なく片方の靴を履いたアサは、同じく片方の靴のみを履いたユウコを追いかけます。

青春の1ページかのようなやりとりにより、ついにユウコの自宅に辿り着いた2人。

ユウコはもう片方の靴を差し出しました。

「いらない」と遠慮したアサ。しかしユウコは、「じゃあ売って！売れなかったら捨てていいから！」と、アサが受け取らざるを得ないように、良い意味で靴を押し付けます。

こうして、ユウコから貰った靴を履いたアサ。もう足に痛みはありません。

先ほど前の落ち込んだ顔とは打って変わって、まんざらでもない表情を浮かべています。

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

ユウコの言葉を額面通りに受け取った戦争の悪魔が、「売りにいくのか？」と問いかけると、アサは「馬鹿？アンタ」と返しました。

101話へ続く。

【チェンソーマン第二部】100話の考察と感想

巡回する3人

ユウコは鉈、アサは真剣を持った状態で巡回。

吉田の手元は描かれませんでしたが、蛸の悪魔と契約しているうえ、素の身体能力も高い彼に、武器は必要ないように思われます。

鉈、真剣はデビルハンター部からの貸与品であると思われますが、2人はどういった基準で武器を選んだのでしょうか。

ユウコに戦闘能力があるか否かが気になるところですね。

次回は悲劇が起こる…？

98話、99話と比べると、大きな動きが無かった第100話。

藤本タツキ先生の描く、いわゆる”エモさ”溢れる回は、悲劇という大ジャンプに向けてのしゃがみ込み回……例えるのであれば、『チェンソーマン』第72話のような印象を受けます。

第72話は、早川家(デンジ、アキ、パワー)の3人が北海道へ旅行するお話(目的はアキの家族の墓参り)であり、第73話以降に起こる”悲劇”の前の最後の安らぎとも言える回です。

藤本タツキ作品を読み込むと、今回のような感情に訴えかける回に続くストーリーは、ついつい警戒してしまいます。

なお、『少年ジャンプ＋』のコメント欄においても、同様の警戒コメントが散見されました。

ユウコは『チェンソーマン』第二部のレギュラーポジションを確保できるのでしょうか…！

戦争の悪魔とアサ

(『チェンソーマン』 100話藤本タツキ / 集英社)

第100話で気になった点として、”戦争の悪魔とアサの関係性”が挙げられます。

アサへの”イジメ”を見ると、「私が解決してやろうか？」と即座に述べた戦争の悪魔。

その裏には、”チェンソーマンの通う高等学校にアサを通わせ続けたい”という目的があることと思われますが、それでもグッとくるものがあります。

また、100話最終コマの、「売りにいくのか？」というセリフ。

その後のアサの返答「馬鹿？アンタ」も相まって、2人の関係性が徐々にフランクになりつつある点に惹かれてしまいます。

とはいえ、戦争の悪魔も本質は悪魔。まして、『チェンソーマン』は藤本タツキ先生の作品です。

アサと戦争の悪魔が距離を詰めて仲良くなる……という展開はないようにも思えますが、果たして……。

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現役デビルハンター吉田が無双

名実ともに一流

吉田ヒロフミは、各国の刺客からデンジを守る”対人護衛のスペシャリスト”として、『チェンソーマン』7巻第55話で初登場しました(名前の初出は53話)。

▶︎吉田ヒロフミの初登話を見る！

当の吉田は、自身を含むデンジの護衛要員たちを「3流」と表現。

一方で、デパート内にてクァンシの急襲を受けた際は、ただ一人彼女の高速移動を見切るなど、別格の強さを持つであろうことが示唆されていました。

(『チェンソーマン』 61話藤本タツキ / 集英社)

上の画像は、吉田と同じく”対人護衛のエキスパート”として選定された宮城公安の日下部、玉置と、公安対魔特異4課所属の血の魔人パワー。

いずれもさっきまでクァンシが立っていたであろう方向に目線を向けており、リアルタイムでクァンシがいる位置を追えているのは吉田のみです。

(『チェンソーマン』 62話藤本タツキ / 集英社)

近接戦闘においても、”ステゴロ人類最強”ことクァンシの攻撃を捌くなど、只者ではない活躍っぷり。

また、上述した吉田の「3流」発言の後、横に座っていた岸辺が「なら俺は4流になっちまうぞ」と発言。

民間組織で活動していながらマキマに認知されていると言う事実に加えて、自称”最強のデビルハンター”にも一目置かれている存在であることから、吉田が名実ともに優れた実力を持っているであろうことが窺い知れます。

▶︎吉田vsクァンシの近接戦を見る！

試験で活躍？

十中八九、デンジ絡みで第四東高校に転校してきたであろう吉田。

真意や目的は不明ですが、デビルハンター部への入部を目指しているようであり、100話からは入部試験の様子が描かれることと思われます。

(『チェンソーマン』 61話藤本タツキ / 集英社)

欧米で”悪魔の魚”として忌み嫌われ、恐怖の対象でもある”蛸”の名を持つ悪魔と契約を交わしている吉田。

既に記載した通り、近接戦闘能力や動体視力も公安デビルハンターを凌駕するとあって、吉田の強さは作中世界屈指と表現しても大げさではないでしょう。

そんな吉田だからこそ、大抵の悪魔であれば瞬殺してしまうはずです。

次回100話では、吉田ヒロフミの活躍が描かれることに期待されます。

戦争の悪魔に目をつけられる？

既に述べた通り、作中世界でも屈指の強さを持つであろう吉田ヒロフミ。

来たるチェンソーマンとの戦争に備え、”武器として扱うことのできる人間”を欲している戦争の悪魔にとって、これ以上ない逸材であろうことは言うまでもありません。

それも、戦争の悪魔の能力が武器化する対象の強さに比例するのであれば、尚更です。

今後、戦争の悪魔の指示で、三鷹アサが吉田籠絡のために動く展開が描かれるかもしれません。

吉田脊髄剣ルートは回避してほしいものですが、果たして・・・？

100話でデンジが登場？

『チェンソーマン』は、7月27日掲載話を持って、第100話を迎えます。

漫画タイトルによっては、”100話”と言う節目で盛り上がる展開を持ってくることも珍しくはありません。

一方の『チェンソーマン』は、記念すべき『週刊少年ジャンプ』の巻頭カラー回にファミリーバーガーをぶつけた作品です。

100話という節目を飾るスペシャルなストーリーは特に来ないのではないでしょうか。

そうなると、しばらくは三鷹アサ/戦争の悪魔を主人公とするストーリーが進行する、と考えて良さそうです。

武器人間の再登場

多くのファンが熱望している(はずの)展開が、武器人間’sの再登場です。

長剣、鞭、槍、火炎放射器。

彼らは作中で名前が明かされていないキャラクターですが、非常にデザインが優秀です。

そして何より、サムライソード、レゼ、クァンシ。

特にレゼはデンジの同級生、クァンシは公安復帰などのルートで再登場を果たしてほしいところです。

なお、彼らの再登場に関する考察は、願望を込めて定期的に投下していくと思われます。

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