【鬼滅の刃】始まりの呼吸の剣士"たち"は存在しない？縁壱は意図して歴史から消された…？

鬼滅の刃（きめつのやいば）の「始まりの呼吸の剣士たち」について解説。日の呼吸の使い手は縁壱以外にいたのか、始まりの呼吸の伝承から縁壱は消されたのではないか、考察しています。

始まりの呼吸の剣士”たち”とは？

「始まりの呼吸の剣士たち」とは、戦国時代に「日の呼吸」を使用していた剣士”たち”のことです。始まりの呼吸は、原初の呼吸である「日の呼吸」のことを指しています。

あまねによると、日の呼吸の使い手が複数人いたことは、手記による伝承で後世へ伝えられているようです。しかし伝承には曖昧な部分も多く、その真偽は不明。

実際に、作中に登場した戦国時代の日の呼吸の使い手は「継国縁壱」のみ。本当に複数人いたかは疑念を持たざるを得ません。

「始まりの呼吸の剣士たち」という言葉にも関わらず、登場したのは縁壱のみ。その違和感から、一部ネット上では作者の誤植ではないかと考えられていました。

「日の呼吸の使い手たち」という意味ではなく、「各呼吸を最初に使用した剣士たち」を指すのではないかと。

・日の呼吸を使用した複数人の剣士たち
・炎、風などの呼吸を初めて使用した剣士たち

しかし鬼滅の刃のファンブックにて、日の呼吸の使い手が複数人いたことが明記されていました。作者も「日の呼吸の使い手たち」という意味で、意図して使っているようです。

正しい意味が判明したのですが、未だに疑問なのは、なぜ作中に登場した始まりの呼吸の剣士が縁壱1人のみなのかということ。今回はその理由を考察していきます。

未だ縁壱以外の存在が謎に包まれる「日の呼吸の使い手”たち”」。結論から申すと、「伝承は嘘であり、始まりの呼吸の剣士は縁壱1人のみだった」のではないかと自分は考えています。

今からのその理由をお話ししていきます。

鬼舞辻無惨を追い詰めたとされる始まりの呼吸の剣士”たち”。ですが、炭治郎の記憶の遺伝から、実際に無惨を追い詰めたのは縁壱1人であったことが確定しています。

縁壱が鬼殺隊士たちに呼吸を教えた際の描写でも、日の呼吸を使用している人物は1人もいません。黒死牟の発言からも、日の呼吸の会得は当時から困難だったことがわかります。

この時点で、あまねが聞いた「始まりの呼吸の剣士は複数いた」という伝承は、誤っている可能性が高いです。

無惨は縁壱の死後、日の呼吸を根絶やしにすることを決意します。無惨は黒死牟とともに、日の呼吸の型を知る剣士を、次々と殺害してゆくのです。

しかしここで注目して欲しいのは、殺されたのは「日の呼吸の型を知る剣士」という点。日の呼吸の使用者とは決して書かれていません。

このことから考えられるのは、日の呼吸の使い手は縁壱以外におらず、殺害することがそもそもできなかったということでしょう。

鬼の始祖である無惨をあと一歩まで追い詰めた縁壱。しかし、下記3つの理由からその功績は讃えられず、他の鬼殺隊士から大きな批判を受け、鬼殺隊を追われてしまいます。

・鬼舞辻無惨を倒しきれなかったこと
・鬼である珠世を逃してしまったこと
・兄の厳勝が鬼(黒死牟)となってしまったこと

日の呼吸を使って無惨を追い詰めたものの、鬼殺隊としては縁壱は受け入れがたい存在に。当時の鬼殺隊は、縁壱1人を称賛した伝承を残せる状況ではなかったと考えられます。

実際、炭治郎の世代で縁壱のことを知る者はおらず、伝説の剣士の存在すら伝承されていない可能性が高いです。

以上の事実と理由を踏まえると、「始まりの呼吸の剣士」は縁壱1人しかおらず、縁壱の存在は秘匿にされていた可能性が高いです。

事実通りに伝承すると、鬼殺隊を追われた縁壱が名誉人となってしまう。「始まりの呼吸の剣士”たち”」という言い回しにし、日の呼吸の使い手が複数人いたことにしたのではないでしょうか。

縁壱の存在を秘匿にするという、鬼殺隊の闇を感じる伝承ですが、戦国時代であれば都合のいい伝承に書き換えることはよくあるのかもしれませんね。