おぞましい化け物になってまで生きながらえることを望むのか、これが本当に自分の目指した侍の姿なのか。自問自答を繰り返し静かに朽ちていく黒死牟は、今際の時に弟縁壱との記憶が蘇る。
鬼滅の刃ネタバレと今後の予想
週刊少年ジャンプ連載「鬼滅の刃」の概要
時は大正。竈門炭治郎は、家族とともに山でつつましくも幸せな日々をおくっていた。
ある日、町で炭を売りに出かけた炭治郎が山に戻ると、家族は鬼に襲われ血だまりの中で絶命していた。
唯一、一命をとりとめていた妹・禰豆子を救うべく、降りしきる雪の中背中に背負い必死に雪山を下りる炭治郎。
その途中、禰豆子は突然唸り声を上げ、炭治郎に襲いかかる。鬼と人との切ない物語__。
前回176話のおさらい
・やっと落とした黒死牟の頸だったが、強い勝利への執念により止血しあらたな頸まで生やしてしまった
・鬼殺隊に絶望が走るが、黒死牟は刀に映る自身の姿を見て思考が停止していた
・自分がなりたかった最強の侍とはこのようなおぞましい化物だったのかと苦悩する黒死牟
・苦悩の結果、自分が本当になりたかったのは才能に溢れ黒死牟に無いものばかりを持っている弟、縁壱だったことに気付く
・自分の本心に気付いた黒死牟は、再生するのを拒み静かに朽ちていった
177話のネタバレ
話は、黒死牟と縁壱の回想へと入る。
黒死牟と縁壱が生まれた時代、跡目争い(家の跡継ぎを決めるための争い)の原因になるため双子は不吉なものとして扱われていた。
双子にあることに加え、額に生まれつき痣が発現していた縁壱は、早々に父から間引かれそうになっていた。
しかし母親が全力で止め、縁壱は殺されない代わりに10歳になったら出家させて、家とは無関係の人間にするということになった。
それからというもの、兄弟は大きく差をつけて育てられた。
兄である黒死牟には手厚い教育や衣食住が施され、一方で縁壱は簡素な生活を送ることになった。
————
縁壱は不遇な環境で育てられたためか、母親から離れることができず常に母の左脇にくっついていた。
それを見た黒死牟は、憐れみ定期的に縁壱の部屋へと遊びに行ってやっていた。
縁壱は感情を見せず喋ることもなかったため、耳が聞こえないと黒死牟は思っていた。
しかし7歳になった頃、黒死牟が剣術の素振りをしているのを眺めながら初めて口を開いた。
一番強い侍になることが兄の望むことなのかと。
それから、自分も侍になると言い始めた縁壱は、稽古にも顔を出し始めて教えを求めるようになってくる。
たわむれに指南役が縁壱に剣をもたせて稽古をつけると、縁壱は指南役の身体の至るところを叩きつけ倒してしまった。
黒死牟ですら倒せなかった指南役を、縁壱は7歳にしていとも簡単に倒してしまったのだ。
黒死牟は縁壱の強さについて聞いてみると、どうやら相手の身体が、筋肉や臓器などが透けて見えるようだった。
そもそも縁壱は、黒死牟とは違った世界が見えているようだった。
自分が見下していた弟は、その実自分よりも遥か高みにいたのだ。
————
縁壱の才能を知った指南役はきっと父へ報告しているはずで、それを知った父は必ず縁壱を跡継ぎにしようとする。
そうなれば黒死牟は、跡継ぎから外され出家するしかなくなってしまう。
立場が逆転してしまったことで絶望する黒死牟だったが、夜中こっそりと縁壱が部屋へとやってくる。
そして母親が亡くなったこと、縁壱はそのまま寺へと向かい出家することを端的に告げた。
縁壱は、昔黒死牟の与えた不格好な笛を未だに大切にしており、それを心の支えとして生きていくと微笑を浮かべて話す。
伝えることを伝えた縁壱は、そのまま屋敷を後にして寺へと向かった。
後日母の日記を読むと、縁壱が実はすべてを理解していたことに気付く。
自分が跡継ぎになってしまうため兄を気遣い予定よりも早く出家したこと、母親の死期が近づいていたこと、縁壱がぴったりくっついていたのは「母親がうまく歩けないからだった」こと。
それらを知った黒死牟は天才である弟に嫉妬し、そして憎悪に身体中を支配されたのだった。
178話へと続く。
続きの話のネタバレ
今後の展開予想
黒死牟の回想はもう少し続きそう
今回177話は、黒死牟と縁壱がどういった背景で幼少期育ってきたのかを丁寧に説明する回でした。
縁壱の才能をまざまざと見せつけられた黒死牟は、嫉妬に狂いどんどん歪んでいくことになります。
おそらく178話は、黒死牟が弟への憎悪だけを原動力として剣術を極めていく過程が描かれるのではないかと考えられます。
そして179話以降で縁壱と再会し、それでも剣術で勝つことはできずに、最強となるために鬼へと身をやつすシーンが出てくるのではないでしょうか。
なぜ黒死牟は鬼となることを選んだのか、黒死牟と縁壱の仲違いが決定的になったのはどこか、など
過去編がしっかり描かれることを考えると、あと3〜4話ほどは回想が続きそうです。
炭治郎の系譜は兄弟どちら?
黒死牟や縁壱が付けている耳飾りは、炭治郎や父親が付けていたものと同じです。
さらに、始まりの呼吸である「日の呼吸」を扱うことも同じであるため、これらの人物が何かしらの関係を持っていることは間違いないと考えられます。
純粋に血がつながっているのか、才能を見いだされ竈門家の祖先が継子になったのか。
そこで気になるのは、黒死牟と縁壱のどちらが竈門家と関係しているのか。
おそらく「縁壱」のほうではないかと予想できます。
黒死牟が鬼になってから、縁壱は年老いて寿命を迎えるまで「兄を討つための何かしらの活動」をずっと続けてきた可能性があります。
1つは自身の剣術の鍛錬であり、もう1つは「後進の育成」が考えられます。
何事も先を見通す才に長けた縁壱は自分の代で兄を討てないことをなんとなく察し、いつか自分の育てた子どもたちが、鬼となった兄・黒死牟を討ってくれるだろうと期待して後進を育成していた可能性があります。
あくまでこれらはすべて私の予想になっていますが、そうやって次世代に向けて撒いた種がようやく花開き、黒死牟を討つことにつながったと考えるとアツいですね……!
無惨が禰豆子を狙っているのが気になる
産屋敷を襲撃したのは禰豆子を奪うため
人間を襲わないどころか自分の血による監視を外し、しかも日光で消滅しない禰豆子は、鬼舞辻無惨にとって特別な存在です。
無惨が追い求めているのは、陽の光の下でも鬼が活動できる方法。
その答えに最も近いのが禰豆子だと考えており、なんとか入手しようと産屋敷を襲撃しました。
禰豆子は現在煉獄家にいる?
現在、新お館様である「輝利哉」は煉獄家で護衛されながら、無惨戦の作戦立てをしています。
そしてそれを守っているのが、煉獄家当主の父と元音柱の宇髄天元です。
宇髄天元について
同じ場所(だと思われる部屋)では、鱗滝が高熱に苦しむ禰豆子の看病をしています。
禰豆子は、珠世から「人間に戻る薬」を投与されており、その副作用で苦しんでいるのです。
もしこの薬が効き、禰豆子が人間に戻れば鬼舞辻無惨の作戦はふりだしに戻ることになります。
おそらくその前に、傷を回復した無惨が「煉獄家を襲撃してくる」可能性があります。
煉獄の父は「命を賭してお館様を守る」と言っていることから、襲撃してきた無惨に対して煉獄父、宇髄天元、鱗滝左近次が相対するといった展開も考えられます。
煉獄父の死亡フラグ立っているような気がするのが辛いですね……。
最終決戦のネタバレ一覧
21巻 | ||||
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188話 | 189話 | 190話 | 191話 | 192話 |
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202話 | 203話 | 204話 | 205話 |
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(C)吾峠呼世晴
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