日常の終わり編とは
収録巻数・話数
本記事は、『チェンソーマン』の「日常の終わり」編と銘打って、9巻 第71話から10巻 第82話までの内容を対象にまとめています。
該当巻の重大なネタバレも含みますので、未読の方はご注意ください。
日常の終わり編のあらすじ
数多の試練を乗り越え、本物の家族かのように距離を詰めた早川家の3人。
デンジがずっと望んでいた”普通”の生活が、そこにはありました。
しかし、デンジが享受していた”普通”は他者によって作られたハリボテの日常でしかなかったのです。
ゆっくりと音を立てて崩れていくデンジの日常。
銃の悪魔がその姿を現す時、遂にマキマの正体と目的が明らかに――?
日常の終わり編 主要人物紹介
デンジ
デンジは「チェンソーの悪魔」ポチタの心臓をその身に宿し、「チェンソーの武器人間」に変身することが出来る少年です。
パワー・アキとの仲は非常に良好であり、出会った当初とは打って変わって、本物の家族かのような距離感で接しています。
渇望していた”普通”の暮らしを手に入れ、順風満帆かに思われたデンジ。
しかし、そんな”普通”が作り物に過ぎなかったことを知った時……?
パワー
パワーは、デンジとバディを組む虚言癖持ちの「血の魔人」です。
地獄で「闇の悪魔」と邂逅したことで心的外傷を負ったパワーは、日常を取り戻した後も見えない影に怯える生活を余儀なくされます。
しかし、デンジ・アキの献身的な介護の下、無事本調子へと復帰。
”早川家”内では手のかかる妹のようなポジションであり、出会った当初とは比較にならないほどデンジ・アキとの距離が縮まりました。
特にデンジとは、”バディ”としての強固な信頼関係の構築に至っています。
早川アキ
早川アキは「未来の悪魔」と契約を結んでいる、デンジの先輩にあたるデビルハンターです。
”早川家”では、デンジ・パワーの手綱を握る長兄役であり、厳しくも温かみのある視線で2人接しています。
地獄で「闇の悪魔」との邂逅を果たした際、デンジ・パワーが死にかけたことを受け、「銃の悪魔討伐遠征」に対して消極的に。
また、二人を守るために自身の犠牲をも厭わない契約を結ぼうとするなど、”公安屈指の悪魔嫌い”として名高いアキからは想像もできない行動に及んでいます。
マキマ
マキマは公安に所属する内閣官房長官直属のデビルハンターであり、デンジやアキの上司にあたる人物です。
闇の悪魔と渡り合う程の強さを持ちつつも、ここに至るまでその正体や契約悪魔が謎であったマキマ。
しかし今編にて、遂に正体が明かされることになります。
マキマは銃の悪魔から日本を守護する救世主か、それとも――?
天使の悪魔
天使の悪魔は、公安対魔特異4課に所属する悪魔であり、早川アキのバディです。
触れた対象の寿命を奪い、奪った寿命を特殊な”武器”に変換する、という強力かつ便利な能力を持っています。
しかし、闇の悪魔の攻撃によって切断された両腕は双方とも接合できず、実質的に能力の半分を失ってしまうこととなりました。
銃の悪魔
銃の悪魔は、かつて世界中で百二十万人もの人々を蹂躙(じゅうりん)した強大な悪魔です。
デンジやアキを含む、多くのデビルハンターが討伐を夢見る存在でしたが、今編にて銃の悪魔を巡る衝撃の真実が明らかになります。
「銃の悪魔討伐遠征」の行方は――?
日常の終わり編 ストーリー解説
1.北海道旅行
パワーの中に残っていた「闇の悪魔」への恐怖が薄れてきた頃、アキが墓参りのため北海道に帰省することになりました。
マキマとの江の島旅行が中止になったことを受け、デンジ・パワーは北海道に付いていくと言い出します。
こうして始まった”早川家”の北海道旅行は、3人の絆の深まりが余すことなく描かれており、嵐の前の一時の凪を象徴するかのような展開です。
デンジとアキが何も言えず窓外の雪を眺めている描写には、何とも言えぬ趣があります。
今回の北海道旅行や”地獄”での一件で、デンジ・パワーの大切さを再確認したアキは、「銃の悪魔討伐遠征」への不参加を決め、岸辺にその旨を伝えるのでした。
2.銃の悪魔の真実
「銃の悪魔討伐遠征」不参加を決めたアキでしたが、マキマの管理下にあるデンジ・パワーは遠征に参加させられるという事実を受け、2人を守るためにも再度参加する意思を固めます。
かくして、3人揃って遠征に参加することとなった”早川家”。
……そんな折、マキマから告げられたのは、銃の悪魔を巡る衝撃の真実でした。
なんと、銃の悪魔は既に倒されており、拘束されているとのこと。その本体は、アメリカが20%、ソ連が28%、中国が11%を所持しており、「銃の悪魔討伐遠征」とは、他国の肉片を奪う”戦争のようなもの”になるようです。
また、今まで”銃の悪魔との契約”によって流通していたとされていた銃は、各国が水面下で製造していた銃だったという陰謀論めいた事実も明かされます。
銃の悪魔は表向きには”人類の敵”として認知されていますが、国家レベルでは”兵器”のような存在。つまりは、運用をチラつかせることで国力を示威する、現実世界における”核”のような立ち位置のようです。
3.マキマ vs 銃の悪魔
「銃の悪魔討伐遠征」決行の事実が近付く中、一人海を見つめるマキマ。
曰く、「日本は世界で一番諜報員で溢れてる」ため、遠征の存在は既に知られてしまっていたようです。
遠征を、そして”支配の悪魔”マキマを殺すべく、立ち上がったのは”自由の国”アメリカ合衆国の大統領でした。
大統領は、アメリカ国民の寿命一年を対価に、銃の悪魔にマキマを殺すよう要求。
日本に顕現した銃の悪魔は、13年前の悪夢を再現するかのように進撃し、マキマのもとへと向かいます。
しかしマキマは、「支配」の力で複数の悪魔を使役し、銃の悪魔を見事撃退してしまいました。
更には、銃の悪魔がある人物の死体を乗っ取るよう仕向けて――?
4.デンジ vs 銃の魔人
銃の悪魔が再び日本に顕現した日、早川アキの帰りを待っていたデンジ・パワー。
チャイムが鳴り響くと、アキが帰って来たのかと考えたデンジ・パワーでしたが、突如電話をかけてきたマキマ曰く、ドアの向こうにいるのは”銃の魔人”とのこと。
マキマからの電話が切れると、パワーを逃がしたうえでドアを開けたデンジ。
その先にいたのは、早川アキの容姿と酷似した”銃の魔人”でした。
相手がアキであるということを察したデンジは、なかなか攻撃に身が入りません。
しかし、周辺への甚大な被害や、民間人からの助命懇願を受けたデンジは、”銃の魔人”早川アキと戦うことを決意。
涙ながらの怒涛の攻撃により、”銃の魔人”討伐に成功しました。
”魔人”となった時点で既に死は確定していたアキですが、デンジには「アキを殺した」という傷が色濃く残ってしまうことに。
早川アキは、”未来の悪魔”に予言されていた通り、「最悪な死に方」を遂げてしまいました。
5.ハリボテの”普通”
”銃の魔人”の一件により、デンジは心に大きな傷を負ってしまいます。
そんなデンジを優しく包み込んだのは、マキマでした。
マキマの部屋に誘われ、一時の幸せを享受するデンジ。なんとこの日はデンジの誕生日であり、お祝いのためにパワーもやってきました。
しかしマキマは、外で待っていたパワーを射殺。
マキマの狙いは”デンジとポチタの契約を破棄させる”こと。
だからこそ彼女は、デンジにたくさんの”幸せ”を与え、それが”普通”となるよう仕向けました。そんなハリボテの”普通”を、無慈悲にも一瞬で破壊することにより、マキマはデンジの心を完全に折ることに成功。
デンジは、廃人のような姿となり、マキマの思惑通り”普通”の生活すらままならない状態になってしまいました。
単行本のネタバレ一覧
チェンソーマンの単行本一覧 | ||||
---|---|---|---|---|
1巻 | 2巻 | 3巻 | 4巻 | 5巻 |
6巻 | 7巻 | 8巻 | 9巻 | 10巻 |
11巻 | 12巻 | 13巻 | 14巻 |
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(C)藤本タツキ
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