鬼滅の刃（きめつのやいば）の下弦の伍「累（るい）」の血気術・強さを解説。鋼の硬度を持つ糸、那田蜘蛛山で共に暮らす擬似家族、人間時代の悲しい過去、登場話や活躍などについても考察しています。
累とは？
鋼糸を用いて戦う下弦の伍
累とは、無惨直属の部下である十二鬼月の一員で、「下弦の伍」の名を冠する鬼。那田蜘蛛山を根城にしており、糸を駆使した血気術で多くの隊士を蹂躙しています。
十二鬼月としての強さを見せつける
那田蜘蛛山にて、炭治郎・禰豆子と対峙した累。累は水の呼吸を使いこなした炭治郎さえも圧倒し、日輪刀を切断して絶望的な戦いを見せつけます。
無惨直属の部下「十二鬼月」は桁違いの実力を持つことが、累を通して描かれました。鬼との戦いにより緊迫感が出たのは、累のおかげといっても過言ではないでしょう。
累の血気術・強さ
糸を操る血気術を使う
累の血気術は、無数の糸を生み出して攻撃するというもの。糸の硬度は鋼に匹敵し、人間の体の強度であれば、一瞬でサイコロ状に切断されてしまいます。
また普段は白い糸を使用しますが、さらに強度を高めた赤い糸を使用することも可能です。
累の血気術一覧
殺目篭（あやめかご）
交差させた糸を使い、敵をドーム型に囲って切り刻む技。逃げ場が一切ないため、糸を切断できない者は殺目篭で死ぬのを待つしかありません。
刻糸輪転（こくしりんてん）
渦のように編まれた最硬度の糸を、回転させながら前方に放つ技。
刻糸牢（こくしろう）
鋼糸の強度をさらに高めて、敵を囲み切り裂く技。発動時には、普段白い糸が赤色に染まります。
日輪刀を通さない鋼の硬度を持つ
累の体全体は、自身の糸でも断ち切れないほどの硬度を誇ります。一般隊士の日輪刀は、たとえ累の首を捉えても切断には至りません。
累の悲しい過去｜人間時代の家族
1.生まれつき体が弱かった累
累は生まれつき体が弱く、歩くことすら苦しいほどでした。同い年の子供達と遊ぶことはままならず、両親に介護されながら多くの時間を床に臥せ過ごします。
2.無惨に誘惑され鬼になる
そんな中、鬼舞辻無惨が累のもとを来訪。鬼になれば強い体が手に入るという誘いに誘惑され、累は自らすすんで鬼になるのでした。
しかし、累は両親が強い体を手に入れたのも見て喜んでくれると考えていましたが、両親は累の鬼化を全く喜びません。
むしろ日の光にあたれず、人を喰わねばならない累を見て、両親は悲しみの感情を吐露するのでした。
3.両親を手にかけてしまう
ある日、両親が涙を浮かべながら累を殺そうとしたため、累は両親を殺害してしまいます。累は「子のために死ねる者こそ親」だと考えており、躊躇うことはありません。
しかし2人を手にかけた後、冷静になった累は母親が自分と共に心中しようとしていたことに気づきます。
人を殺した罪を一緒に被って死のうとしてくれた2人を、累自身が殺めてしまったのでした。
4.擬似家族を形成するように
累は自分の行いに耐えられず、両親の死後も父と母を求めるように。偽りの家族を形成し、本物の家族の愛を求めて行動し始めるのです。
しかし、累が強くなればなるほど、人間の頃の記憶も消滅。累は自分が何をしたいのか分からなくなっていくのです。
累の最後・死亡経緯
冨岡義勇に敗北し死亡
累は竈門兄妹との激戦の末、炭治郎を死亡寸前まで追い込むことに。しかし寸前に駆けつけた冨岡義勇により、累の糸は全て切断。
血気術を全て破られ、一瞬のうちに首を切断されてしまうのでした。
家族と和解して地獄へと旅立つ
義勇に首を切られ、あの世で両親と再開した累。地獄行きが決定している累は、1人地獄へ向かおうとしますが、両親も息子である累と共に地獄へ。
本当の家族愛を理解した累は、涙を流しながら両親に謝罪の言葉を伝え、地獄へと旅立っていきます。
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累の擬似家族一覧
炭治郎達が那田蜘蛛山を訪れた際、累は他4名と擬似家族を形成し、山を支配していました。愛情ではなく、暴力による支配を敷いています。
蜘蛛鬼（父）
蜘蛛の顔面と巨大な肉体を持つ鬼。全身は鋼の硬度を持ち、日輪刀の刃を容易に通しません。さらに脱皮をすることで、身体能力と体格をより強靭にできます。
身体能力が優れている一方、言語能力や知能指数は低いようであり、「オレの家族に近づくな」という言葉しか発することはありません。
蜘蛛鬼（母）
指から糸を生やして、操り人形のように人間や鬼を操ります。母鬼に近づくほど糸は太く強くなり、首のない鬼を操り戦うことが得意です。
母親役を演じている鬼ですが、その正体は子供の鬼。当初は母親のふりが下手くそで、顔や体の変形が上手くできず、毎日叱責されていました。
最後は累の支配から逃れるため、炭治郎に首を差し出し「干天の慈雨」で死亡しました。
蜘蛛鬼（兄）
全身が蜘蛛へと変形した鬼。人間を人面蜘蛛に変える毒を扱い、たった30分で鬼殺隊士を蹂躙します。蜘蛛の体が原因か、体臭はかなり臭いとのこと。
蜘蛛鬼（姉）
糸束を操って敵を捕縛し、溶解液で溶かして食らう鬼。狡猾な性格であり、自分1人だけは累の気に入られようと、仲間を陥れることもあります。
最後は蟲柱胡蝶しのぶの毒にかかり、死亡しました。
累推しになるエピソード2選
過去に囚われ続けた生涯
累は鬼化を経て以後、人間時代の記憶を全て失っていました。しかし、大切な家族を自らの手で失った衝撃は大きく、鬼となった後も無意識に家族を求める行動を繰り返します。
その行動は擬似家族を形成するまでに至り、無惨に誘惑されて鬼となってしまった累に、思わず感情移入してしまいます。
不器用ながらも愛を手に入れようとした
家族愛が欲しいがために、擬似家族に対しては暴力的な振る舞いを続けてしまった累。
もちろんその行いは許されませんが、幼くして鬼となった累が、不器用ながらも失った家族を手に入れようとした結果でした。
強さゆえに誰にも相談できず、1人でもがき苦しみながら夢を追い続ける累に、胸を打たれます。
累の登場話・来歴と活躍
4巻
29〜30話：謎めいた鬼として登場
那田蜘蛛山に棲まう鬼として登場。家族5人で暮らしており、母鬼に指令を出して鬼殺隊士を皆殺しにしようと画策します。
この時点では左目が隠されており、十二鬼月とは明かされていません。
5巻
35〜37話：炭治郎と対峙する
蜘蛛鬼姉を叱責していた時に、蜘蛛鬼父に吹き飛ばされた炭治郎と偶然接触。炭治郎は恐怖で支配された家族を「偽物の絆」と言及し、累の怒りは頂点に達します。
炭治郎を殺すため、累は臨戦体勢に。累の紡ぐ糸は鋼よりも硬く、一瞬で炭治郎の日輪刀を切断するのでした。
38〜40話：禰豆子をめぐり死闘を繰り広げる
累は刀の折れた炭治郎にトドメを刺そうとする累。しかし禰豆子が命がけで炭治郎を庇い、その姿を見て累は禰豆子を手に入れることを画策します。
そして累は自身が下弦の伍であることを明かし、禰豆子を力づくで奪うべく、炭治郎に向けて血気術を放ちます。
累は水の呼吸を封殺し善戦しますが、土壇場で炭治郎と禰豆子が覚醒。禰豆子の爆血をまとった炎で首を吹き飛ばされるのでした。
42話：冨岡義勇に首を切断される
しかし累は首を切られる直前、自らの糸で首を切断しており、一命を取り留めることに。瀕死の炭治郎に血気術でトドメを刺そうとします。
ですが、糸が炭治郎の体を切断しようとしたとき、水柱の冨岡義勇が登場。累の鋼糸は一瞬で切断され、瞬く間に首を切断されてしまうのでした。
43話：両親と再会し地獄へと旅立つ
義勇に首を切られ、走馬灯のように人間時代の過去を思い出した累。両親は累を本当に愛していたことが分かります。
そしてあの世で両親と再会し、累は謝罪の言葉を伝えて、両親と共に地獄へと旅立っていくのでした。
過去が明らかになる5巻
累の初登場巻は4巻。そして5巻では、十二鬼月としての強さ・累の悲しい過去が描かれています。
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