鬼滅の刃(きめつのやいば)の「嘴平伊之助(はしびらいのすけ)」の解説記事です。伊之助の過去、獣の呼吸、母やしのぶとの関係、柱になるのかについても考察しています。
嘴平伊之助について
嘴平伊之助は、鬼滅の刃のメインキャラクターで、主人公「竈門炭治郎」の同期です。獣の呼吸の使い手であり、二本の刀を使う二刀流の剣士です。
好戦的な性格をしており、誰振り構わず勝負を挑みます。
伊之助の来歴
竈門炭治郎立志編
鬼殺隊に所属する炭治郎の同期として登場。鬼を自分から追いかけるほど喧嘩腰な性格ですが、身体能力は凄まじく、我流の型で鬼を次々と倒していきます。
那田蜘蛛山での戦いでは、蜘蛛鬼に殺されかけてしまいますが義勇が救出。鬼との戦いで活躍できなかったことを反省し、剣士として精神的に成長するのでした。
無限列車編
無限列車で起きている行方不明事件の解決任務に同行。炎柱「煉獄杏寿郎」と合流し、下弦の壱「魘夢」の討伐に挑みます。
煉獄たちが鬼の侵攻を食い止めている間、伊之助は炭治郎と協力して魘夢の首を切断。煉獄たちの協力もあり、200人の乗客を守り切ることに成功するのでした。
吉原遊郭編
音柱「宇髄天元」の任務に同行し、吉原遊廓で行方不明となった3人の嫁を探すことに。その遊郭を裏から支配していたのは、上弦の陸「堕姫・妓夫太郎」でした。
柱3人分に匹敵する上弦の鬼を前に、圧倒される隊士たち。しかし、腕を失っても足が潰れても隊士たちは立ち上がり、鬼を徐々に追い詰めます。
そして伊之助は善逸の命がけの協力のもと、上弦の鬼の首を斬ることに成功するのでした。
無限城編
産屋敷のもとに鬼舞辻無惨が襲来。隊士たちは無惨の根城「無限城」に吸収され、ついに総力戦が始まります。伊之助は無限城内で、母の仇である童磨と対峙。
上弦の鬼である童磨に、カナヲと共に立ち向かう伊之助。しかし柱3人分の実力を誇る童磨に、圧倒されてしまいます。
しかし、土壇場でしのぶが仕込んでいた毒が童磨を弱体化。カナヲが視力を犠牲にして作り出したチャンスを利用して、伊之助は童磨の首を切断するのでした。
最終決戦編
鬼の始祖無惨とついに対峙したものの、強烈な一撃を受けてしまい戦線離脱する伊之助。その間に柱と炭治郎は、日の出まで無惨を食い止めようと死闘を繰り広げます。
無惨の圧倒的な力を前に次々と柱が離脱していく中、伊之助は再び戦線に復帰。全身が傷だらけになるも、無惨を日の出まで追い詰めることに成功し、無惨は消滅に至ります。
他の主役級キャラクター
その他のキャラクター一覧
伊之助の強さ・能力
柔軟な体
伊之助の体の関節は非常に柔らかく、人並み外れた動きをします。臓器の位置を動かしたり、関節を自由に外すことも可能です。
常軌を逸した動きを見せるため、鬼の意表を突き形成逆転することもしばしば。伊之助最大の強みと言えるでしょう。
研ぎ澄まされた触覚
研ぎ澄ました肌の感覚で、目には見えないものを感知することが可能です。鬼との戦闘では殺気を読み取り、敵が体のどこを狙って攻撃してくるか予測できます。
耐久力・毒への耐性
分厚い皮膚をもち、骨折・脱臼状態でも痛みを感じずに動けるという、人並み外れた耐久力が伊之助の強みです。それに加えて、毒への耐性も兼ね備えています。
しかし毒が効かない反面、体を治癒する薬の効果も出にくいというデメリットがあります。
伊之助の性格・魅力
極度の負けず嫌い
山育ちであり、弱肉強食の世界で生きてきた伊之助。弱いか強いか、ということだけを価値基準に置いてきたため、非常に負けず嫌いな性格です。初対面の相手に勝負を仕掛けることも多々。
また「自分だけができない」状況には我慢できず、自分もできるようになるまで努力を重ねます。しかも有言実行してしまうのが伊之助の凄さです。
笑える非常識さ
相手が目上の者であろうと実力で格上であろうと、物怖じせずに発言します。敬語などの概念はなく、柱のことを「玉ジャリジャリ親父」と呼ぶことも。
一見悪いことにも思えますが、クスッと笑える非常識発言が多く、嫌味を感じさせません。階級制度の根付いた鬼殺隊が非常にフラットに見えるのも、伊之助のおかげでもあるでしょう。
猪頭と素顔のギャップ
常に頭にかぶる猪頭は、初見では目を合わせられないほどの恐ろしさ。しかし、猪頭を取ると美少女のような素顔が現れます。
さらに筋肉隆々で声も非常に野太いので、そのギャップをさらに惹き立てます。インパクトの強い見た目も、伊之助の魅力の1つです。
伊之助の過去|鬼殺隊に入るまで
母「琴葉」の息子として生まれる
伊之助は、琴葉という女性の息子として生まれます。琴葉は「指きりげんまん」の歌を歌い伊之助をあやしてくれるなど、面倒見の良い母でした。
しかし琴葉は、毎日旦那に殴られ姑にもいじめられ、失明してしまうほど酷い扱いを受けます。
上弦の弐「童磨」の元で暮らす
身の危険を感じた琴葉は、旦那と姑のもとを離れ「万世極楽教」に助けを求めます。教祖に掛け合い、琴葉と伊之助は無事寺院で保護を受けることに。怪我の治療も受け、安心な生活を手に入れるのでした。
しかし不運なことに、極楽教の教祖の正体は上弦の弐「童磨」でした。ある日琴葉は、童磨が鬼であり信者を食らっていることに気づいてしまいます。
琴葉の死・伊之助は崖から落下
琴葉は童磨に真相を問い詰め、童磨が鬼であることを確信します。童磨の正体を知ってしまった琴葉は、伊之助を連れて寺院から逃げ出します。
しかし、琴葉と伊之助は童磨に崖側に追い詰められてしまいます。死を覚悟した琴葉は伊之助だけでも助けようと、伊之助を崖下の川に落とすのです。
川に落ちた伊之助は、その後野生のイノシシに拾われ、一定期間育てられます。
たかはる一家との出会い
度々下山をしていた伊之助は、たかはるという青年とその祖父が暮らす家を訪れるようになります。たかはるからは猪頭を不気味がられますが、祖父からは百人一首を読み聞かせてもらいます。
百人一首やたかはるとのやり取りを通じて言語に触れたことで、山育ちながらも言葉を覚えていくのです。
育手を介さずに鬼殺隊へ入隊
成長した伊之助は、たまたま遭遇した鬼殺隊員と力比べを行い、刀を奪います。さらに最終選別や鬼の存在のことも聞き出し、育手を介さず最終選別に参加し突破するのです。
伊之助の母親|しのぶとの関係は?
生みの母親は「琴葉」
伊之助の生みの母親は、「琴葉」という人物です。伊之助が崖から落ちる回想に出てきていたのも琴葉でした。伊之助と瓜二つな顔立ちをしています。
伊之助と一緒にいた頃は「指切りげんまん」の歌をよく歌い、伊之助をあやしていました。しかしながら、上弦の弐「童磨」から伊之助を助けた後、亡くなってしまいます。
育ての母親は「イノシシ」
崖から落ちた伊之助を拾って育てた親。本文中では、なぜこのイノシシが伊之助を育てたのかは分からない、と言及されています。
しのぶは母親ではない
結論から言うと、伊之助の母はしのぶではありません。伊之助は母親ではないかと考えていましたが、実際は勘違いでした。勘違いの理由は「指切りげんまん」です。
琴葉の記憶がない伊之助ですが、琴葉の歌う「指切りげんまん」の歌だけは覚えていました。そして、しのぶとたまたま指切りげんまんをしたことで、しのぶが母だと勘違いしていたのです。
また、しのぶは18歳で伊之助が15歳なので、年齢的にもしのぶが母親であることは辻褄が合いません。
伊之助は死亡する?現代の子孫について
最終決戦の死闘を潜り抜け生存
無惨との戦いで強烈な一撃を受けてしまい一時は戦線離脱した伊之助ですが、何度も立ち上がり無惨を追い詰め、生き残ることができました。
無惨が消滅した後は、雲取山の炭治郎家に向かい、炭治郎禰豆子善逸と楽しく過ごす姿が描かれて、伊之助の登場シーンは最期となります。
1970年頃に死亡か
無惨との最終決戦は1912〜1915年の出来事であり、伊之助の年齢は15歳でした。伊之助は、70歳を超える1970〜1980年ごろに亡くなったのではないでしょうか。
というのも1970年頃の男性平均寿命は約70歳。最終決戦から55年が経過していることになり、伊之助の年齢がちょうど70歳となります。伊之助が亡くなったならばこの時期でしょう。
現代編で子孫が登場
現代編にて、子孫の嘴平青葉が登場。伊之助はアオイと結婚し、家庭を築いたようです。青葉の見た目は、伊之助に瓜二つ。山で暮らしたいという発言からも、伊之助の血を感じます。
青葉は現代で、青い彼岸花を偶然全て枯らすという功績を残し、鬼の発生を止めるに至りました。
現代の子孫・転生者を解説
伊之助の使用する獣の呼吸・型
独自に生み出した「獣の呼吸」
伊之助には指導者(育手)がいなかったため、我流で呼吸を習得しています。
壱ノ型「穿ち抜き」
刀を2本揃え、一息に突き刺す技。
弐ノ牙「切り裂き」
腕を交差するように刀を振るい、広範囲を切り裂く技。
参ノ牙「喰い裂き」
交差させた刀で相手の首の両側を挟み、外側へ向かい獣が噛みつくように切り落とす技。
肆ノ牙「切細裂き」
細かい斬撃を入れ切り裂く技。
伍ノ牙「狂い裂き」
宙に舞い、周囲を四方八方に切りつける技。
陸ノ牙「乱杭噛み」
刃こぼれさせた刀を生かし、ノコギリのように切り裂く技。
漆ノ型「空間識覚」
触覚を使い、周囲の直接触れていないものの姿までも捉える技。
捌ノ型「爆裂猛進」
相手の攻撃からの防御を一切無視し、一直線に突進することに特化した技。
玖ノ牙「伸・うねり裂き」
腕の関節を全て外し、限界まで距離を伸ばして攻撃する技。
拾ノ牙「円転旋牙」
2本の刀を回転させ、突風を発生させる技。
伊之助の名言4選
「猪突猛進!!猪突猛進!!」
伊之助が初登場時に使用した、代名詞とも呼べる言葉。より強くなるために強者に臆せず立ち向かう伊之助。その伊之助の生き様を、4文字で見事に表しています。
「母ちゃん…」
上弦の弐「童磨」との戦闘後、母「琴葉」が自分を愛してくれていたことを思い出した伊之助。母の存在を否定し続けていましたが、ついに母の胸中を知ります。
その場に座り込み、涙を浮かべながら「母ちゃん…」と思わず呟いてしまうのです。
「ゴメンネ 弱クッテ」
那多蜘蛛山での戦闘後、胡蝶しのぶ邸の病室で言った言葉。蜘蛛鬼(父)との戦いに敗北し、義勇には木に縛り上げられたりと、プライドの高い伊之助にとって散々でした。
激しく落ち込む伊之助。普段は勝気で自信家な伊之助が、初めて放った貴重なネガティブな発言です。
「お前呼吸使えねぇのか 雑魚が!!」
柱訓練の際に、呼吸の使えない玄弥に対して言い放った言葉。普段は挑発下手な伊之助ですが、的確に玄弥の痛いところを付き、たった一言で玄弥をキレさせます。
玄弥が兄弟関係について話す真面目でシリアスな場面でしたが、それを一瞬で笑いに変えた名言と言えるでしょう。
伊之助の名勝負2選
上弦の弐「童磨」戦
実の母「琴葉」の仇である上弦の弐「童磨」との因縁の対決。栗花落カナヲと協力しつつ、2対1で決死の戦いを繰り広げます。
カナヲの実力は柱を超えるほどでしたが、それをも上回る童磨。苦戦を強いられますが、胡蝶しのぶの毒により形成を逆転。最後は伊之助が日輪刀を投げて勝利に導きます。
普段は強者との戦いを楽しむ伊之助。しかし、この時ばかりは母の仇を取るため怒りの感情のままに戦いました。誰かのために戦う伊之助が魅力的に映ります。
上弦の陸「堕姫・妓夫太郎」戦
旧・上弦の陸「堕姫・妓夫太郎」との戦い。自身より格上の首を、2つ同時に落とさなければいけない厳しい戦闘でした。
しかし、無限列車での煉獄の死を境に、厳しい鍛錬を重ねてきた伊之助。がむしゃらに攻めるだけでなく、思考を巡らせ仲間に背中を任せるなどの連携を意識し、見事な戦いを繰り広げます。
伊之助の剣士としての成長を感じさせる名勝負です。
伊之助は何柱にになる?
柱のポジションは空いている
鬼殺隊の柱になれるのは同時に9人のみ。193話時点では、霞柱・蟲柱・音柱・炎柱が欠けた状態です。さらに伊之助は、柱就任条件である「十二鬼月討伐」を満たしています。
もし鬼舞辻を倒した後も鬼殺隊が存続する場合、伊之助は柱になる可能性が高いでしょう。伊之助自身も、柱への昇格を望む発言を多々繰り返しています。
可能性があるのは「獣・風」
伊之助が柱になる場合、呼吸の適正を考えると「獣・風」の2つが順当です。獣の呼吸は風の呼吸と性質が似ていることが判明しているため、風柱に抜擢される可能性も少なからずあります。
ただし、甘露寺の恋の呼吸のように、オリジナルの型でも柱になれることが判明しているので、順当にいけば現在使用している獣の呼吸を使う「獣柱」になるでしょう。
大活躍の4巻
鬼舞辻無惨の初登場巻は3巻。そして4巻では、鬼殺隊入隊後まもない伊之助の破天荒な行動・戦闘シーンが描かれています。
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伊之助のプロフィール・声優情報
声優は「松岡禎丞」さん
伊之助の声を担当しているのは「松岡禎丞」さんです。その他には、ソードアート・オンラインのキリトや、食戟のソーマの幸平創真を担当されています。
伊之助のプロフィール
名前 | 嘴平伊之助 |
---|---|
階級 | 丙(ひのえ) |
誕生日 | 4月22日 |
身長 | 164cm |
体重 | 63kg |
出身地 | 東京府 奥多摩郡 大岳山 (奥多摩 大岳山) |
趣味 | 炭治郎に教えてもらった「ことろことろ」という童遊び |
好きなもの | 天ぷら |
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