遊郭編 10話の振り返り
炭治郎の反撃
圧倒的な強さを持つ”上弦の陸”妓夫太郎によって、大ピンチを迎えた鬼殺隊サイド。
妓夫太郎と一騎打ちを行っていた宇随は心停止、堕姫の頸を持って逃げていた伊之助は、背後から心臓を一突き、善逸は瓦礫の下――。
絶望が這い寄る中、残されたのは炭治郎のみとなりました。
妓夫太郎の罵声の数々を全身で浴びつつ、炭治郎は背を向けて逃げ出してしまいます。
追撃を食らいつつも、一直線に逃げる炭治郎。やがてこけてしまった彼は、落ちていた遊女の香り袋を引っ掻き、中身を妓夫太郎に投げつけます。
その後も瓦礫や石などの周辺物を手当たり次第に投げつける炭治郎。
やけくそのような行動の数々を見せた炭治郎でしたが、実はそれらの行動の全ては反撃の為の下準備でした。
近寄ってきた妓夫太郎に頭突きを食らわせた炭治郎は、同時に”藤の花の毒”が塗布されたクナイを突き刺します。
先ほど炭治郎が”遊女の香り袋”を引っ搔いていたのは、”藤の花の毒”のにおいを消す為だったのです。
宇随の”譜面”
”藤の花の毒”が塗布されたクナイにより、動きが鈍った妓夫太郎。
炭治郎はすかさず刀を振り上げ、妓夫太郎の頸へと振り下ろします。堕姫が助けに入ろうとしましたが、瓦礫の下敷きになっていた善逸が「雷の呼吸 壱ノ型『霹靂一閃 神速』」を用いて立ち塞がります。
邪魔者が消え、妓夫太郎の頸だけに集中する炭治郎。しかし、”上弦”の頸は固く、遂に”藤の花の毒”による妓夫太郎の硬直状態が解除されてしまいました。
着々と”藤の花の毒”を分解しつつある妓夫太郎が、反撃へと転じます。
しかしここで、心臓が止まっていたはずの宇随が登場し、炭治郎をカバーしました。
なんと宇随は、筋肉で心臓を止めて毒の巡りを止めていた様子。倒れている間に”譜面”こと戦闘計算式を完成させ、逆転の一手を狙っていたようです。
その後、鬼気迫る作画で描かれた妓夫太郎と宇随の戦い。
しかし、左腕が切断されていることに加えて毒で消耗している宇随は、妓夫太郎の頸を斬るだけの余力を残していませんでした。
頸を斬り、遊郭での戦いに決着を着けるため、炭治郎が走ります。
妓夫太郎の「血鎌」が顎に刺さりつつも、諦めない炭治郎。その額の痣が炎のように形を変えた時、妓夫太郎の頸が宙を舞いました。
一方の善逸サイドでも、内臓をズラすことで致命傷を免れていた伊之助が参戦。
善逸と伊之助の連携により、堕姫の頸を落とすことにも成功します。
かくして、吉原遊郭に巣食っていた”上弦の陸”を落とすことに成功した鬼殺隊。
激戦は終わり。――そう思われた刹那、頸を落とされた妓夫太郎の死体から無数の”血鎌”が飛び出し、激しい斬撃が遊郭全体を破壊して……?
遊郭編 最終話「何度生まれ変わっても」のネタバレ
1.戦いを終えて
頸を失った妓夫太郎の死体から、無数の血鎌が飛び出します。
宇随が逃げるよう呼びかけますが、炭治郎の耳にその声は届きません。戦闘が終わったにもかかわらず、襲い掛かった大ピンチ。
危機的な状況に立ち上がったのは、なんと禰豆子です。「血鬼術『爆血』」によって「血鎌」に対抗し、被害を食い止めて見せました。
その後 禰豆子は、無惨な瓦礫の山と化した吉原遊郭で、必死に兄 炭治郎に語り掛けます。
起き上がった炭治郎は、自身を助けてくれた禰豆子に礼を伝え、他の仲間を探そうとしました。しかし、炭治郎の脚は思うように動かず、立ち上がることが出来ません。
そんな折、「炭治郎~!」と叫ぶ善逸の声が辺りに響きました。
立ち上がれない炭治郎の様子を見た禰豆子は、その小さな体に見合わぬ怪力で炭治郎を持ち上げ、善逸の声がする方へと駆けます。
「霹靂一閃 神速」を2度用いたことで、足に限界が来ている様子の善逸。
そして彼は、自身よりも付近にいる伊之助の方が危険な状態であることを伝えます。曰く、心臓の音がどんどん弱くなっている、とのこと。
心臓付近を「血鎌」で刺されていた伊之助は、毒の影響もあり、危険な状態にありました。
日の出まではまだ遠く、解毒の手段がありません。
同じ「血鎌」を受けたにもかかわらず、毒の影響がほとんどない炭治郎は「なんで俺だけ…!」と考えます。
その時、伊之助の傷へと手を触れた禰豆子。その瞬間、彼女の「爆血」が発動し、伊之助の毒で爛(ただ)れた皮膚が治癒されました。
2.宇随、死す…?
場面は変わり、毒が全身に回ってしまっている様子の宇随。
彼の3人の嫁――特に須磨は、”鬼の毒”という解毒手段のない最悪の状況に絶望し、泣き喚いています。
自身の死を悟った宇随は遺言を残そうと話し始めますが、泣き喚く須磨と、それを咎めるまきをの怒声によってかき消されてしまいました。
そんなギャグのような状況下で、「嘘だろ… 何も言い残せずに死ぬのか俺…」と宇随。
その横では、未だに須磨とまきをが騒ぎ立てています。
そんな状況下で、禰豆子がひょっこりと現れました。伊之助にも施した「爆血」により、宇随の毒は完全に焼却。
伊之助と同じく、宇随も無事に”上弦”との戦いを生き延びたのでした。
3.妓夫太郎と堕姫の行方
宇随の無事を確認した炭治郎は、禰豆子に担がれて妓夫太郎・堕姫の頸を探します。
そんな折、”上弦”の血溜まりを見つけた炭治郎。彼はその血を採取し、珠世の使いである猫に血液を渡しました。
その後も炭治郎は、禰豆子に担がれて辺りを捜索します。
鬼のにおいの濃い方へ向かうと、言い合いのような声が聞こえてきました。声の主は、瓦礫の山に囲まれた場所で、首だけの姿となった堕姫と妓夫太郎です。
互いの非を突き合い、敗因を擦り付け合う2人。
言い合っている最中も、2人の肉体は徐々に崩壊していきます。
怒りに任せて暴言を吐いた堕姫に対して、怒り狂った妓夫太郎が「お前なんか生まれてこなければよかった」と言おうとしたその時――
炭治郎の手が、妓夫太郎の口を塞ぎます。
「嘘だよ そんなこと思ってないよ」と諭す炭治郎。
今までの妓夫太郎・堕姫の行いを許されるものではなく、誰も味方などしてくれません。だからこそ炭治郎は、兄妹である妓夫太郎・堕姫の2人だけは罵り合ってはいけない、そう諭しました。
4.妓夫太郎と梅の過去
目の前の堕姫が完全に崩壊した瞬間、「梅!!」と叫んだ妓夫太郎。
その瞬間 彼は、自身の妹「堕姫」の本名が「梅」であったことを思い出しました。
遊郭の最下層で生まれた妓夫太郎は、醜い声や容貌を嘲られ、辛い生活を強いられます。
”美貌”が価値基準である遊郭において、妓夫太郎のような人間は忌避の対象でした。
そんな妓夫太郎の生活が一変したのは、妹「梅」が生まれた後です。
大人ですらたじろぐ程の美貌を有していた梅。そして妓夫太郎は、自身が喧嘩に強いことに気が付き、”取り立て”の仕事を始めました。
自身の醜さが誇らしくなり、人生が好転していくように思い始めた堕姫太郎。
――しかし、そんな日々が続くのも、梅が13になるまでの短い間のみでした。
いつものように妓夫太郎が帰ってくると、なんと梅が丸焦げの姿で転がっていたのです。
梅の姿を見て泣き叫ぶ妓夫太郎。その時、梅を焼いた張本人である侍が登場します。刀を抜いた侍は、無防備な妓夫太郎を背後から斬りつけました。
侍は梅に簪(かんざし)で目を突かれ、失明してしまった様子。
兄である妓夫太郎のことも始末しようとしたようですが、人間だった頃から強者であった妓夫太郎により、一瞬で殺されてしまいました。
侍を殺した後、丸焦げになってしまった梅を抱え、遊郭の道を歩く妓夫太郎。
――絶望に打ちひしがれた妓夫太郎と堕姫の前に現れたのは、”上弦の陸”童磨でした。彼は無惨の”血”を与え、2人を鬼にします。
かくして”上弦の陸”である兄妹、「妓夫太郎」と「堕姫」が生まれたのでした。
5.変化の兆し
妓夫太郎と堕姫が崩壊する様子を、優しさと憂いを帯びた目で見守る炭治郎。
”上弦の陸”が崩壊した様子を視認した炭治郎は、戦いが終わったことに安堵しました。
場面は変わって、宇随と3人の嫁の前に”蛇柱”伊黒小芭内が現れました。
片腕を失った宇随に対し、若手が育たない現状を憂いた伊黒は、「オマエ程度でもいないよりはマシだ」と復帰を急かします。
しかし宇随は、引退の意向を示した後、”若手”が着実に育っていることを伝えました。
宇随が「お前の大嫌いな若手がな」と付け加えたことにより、宇随の言う”若手”が竈門炭治郎を指す言葉だと察した伊黒は、少なからず驚いた様子を見せます。
上弦撃破の報は、鎹鴉を通じてお館様のもとにも届けられました。
病が進行した様子のお館様は、せき込みながらも喜びを露にします。百数年間変わらなかった”上弦”の一角が落ちたことが”兆し”だとするお館様。
彼は、”鬼舞辻無惨”という自身の一族の汚点を必ず倒す、という決意を露にしました。
更に場所は変わり、「異空間無限城」に呼び出された猗窩座。彼は、”上弦”が鬼狩りにやられたのだと察しました。
一方の遊郭では、宇随と3人の嫁が、炭治郎・伊之助・善逸が、改めて生き残ったことを喜び合います。
長かった遊郭の夜が、明け始めていました。
アニメ『鬼滅の刃』遊郭編 最終話の感想
遊郭編が完結
今回放送された最終話(11話)をもって、テレビアニメ『鬼滅の刃』遊郭編は完結となりました。
ストーリーは基本的に原作に準拠した形で展開されましたが、原作のイメージを損なわない絶妙な配分で、アニメオリジナルの追加要素も付け加えられていましたね!
前話にて”上弦の陸”妓夫太郎・堕姫の戦いが終わり、今回は彼/彼女の過去回想がメイン。2人が”鬼”となった経緯や、現在の性格が形成されるに至った悲惨な子供時代が紐解かれました。
『鬼滅の刃』に登場する”鬼”は、例外なく全員が「元 人間」です。だからこそ、一人一人に人間時代があり、”鬼”と化すに至った経緯も人それぞれ。
今後の展開でも、複数の”上弦の鬼”が登場するとともに、彼らの人間時代も描写されていきます。
それぞれの鬼のバックボーンを想像しながら視聴するのも、アニメ『鬼滅の刃』の楽しみ方の一つだと言えそうです。
かつての”上弦の陸”童磨
アニメ『鬼滅の刃』遊郭編の最終話が放送されるにあたって、ファンから一番注目を浴びていたのは、かつての”上弦の陸”童磨ではないでしょうか。
虹色の瞳に柔和な笑みを浮かべた童磨は、苦悶の表情を浮かべた女性の亡骸を手に持っており、優しさと狂気が混在した状態で描かれています。
そんな童磨に命を吹き込んだのは、声優 宮野真守さん。
SNSを筆頭に、一部の『鬼滅の刃』ファンは童磨の声優を予想しており、その中でも宮野真守さんだと予想する声は多くの投稿に含まれていました。
童磨が持つ落ち着いた雰囲気と狂気的な一面にピッタリな声であり、今後の彼の活躍がますます楽しみになりますよね!
アニメ『鬼滅の刃』遊郭編 最終話の伏線・考察
童磨が次に登場するのはいつ?
本記事にてご紹介したアニメ『鬼滅の刃』遊郭編にて初登場した、原作『鬼滅の刃』の人気的キャラクター童磨(CV.宮野真守)。
妓夫太郎と堕姫が人間であった頃から”十二鬼月”に席を置いていた彼は、「上弦の鬼が100年以上顔触れを変えていない」という事実に鑑みると、少なくとも100年以上前から”上弦の鬼”であった、ということになります。
現在の”上弦の陸”は妓夫太郎と堕姫でしたから、降格していない限り、童磨の席次は”上弦の伍”よりも上です。
さて、そんな童磨の再登場、及び”上弦”内での席次の判明は、なんと次話。つまりは、後述する「刀鍛冶の里」編の第1話だと考えられます。
遊郭編の最終話にて、猗窩座が「異空間無限城」に招集されているシーンが描かれていましたが、原作『鬼滅の刃』では、あの後に”第二回 パワハラ会議”が描かれているのです。
童磨の席次はもちろん、”全ての上弦”が揃いますから、「刀鍛冶の里」編は一話からクライマックス。
しかし、童磨自体が敵として活躍するのは、原作『鬼滅の刃』では後半の”最終決戦”の場のみです。
童磨ファンの方は、どっしりと腰を据えて待っている必要がありそうですね。
刀鍛冶の里編へ
【「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編】
「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編のテレビアニメ化が決定、ティザービジュアルを公開いたしました。https://t.co/lioTBbQQKBhttps://t.co/XQQRZT39Jw#鬼滅の刃 pic.twitter.com/SUP84bWnEO— 鬼滅の刃公式 (@kimetsu_off) February 13, 2022
アニメ『鬼滅の刃』遊郭編が最終話を迎えたタイミングで、次回に当たる「刀鍛冶の里」編のTVアニメ化が発表されました。
『鬼滅の刃』の公式Twitterにて公開されているティザービジュアルにある通り、「刀鍛冶の里」編では”恋柱”甘露寺蜜璃と”霞柱”時透無一郎が登場します。
しなる特殊な刀を有する甘露寺に、宇随の回想から”刀を握って二月で柱になった”ことが明かされている時透。
上述した童磨の再登場を含め、「刀鍛冶の里」編の放送が待ちきれませんね!
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