今話題の禁断の恋愛を描いた漫画「娘の友達(むすめのともだち)」の面白さを解説。なぜ人気なのか、なぜヒットしたのか、どこが面白いのかを考察しています。
「娘の友達」とは?
中年男性と女子高生の恋愛を描く物語
コミックDAYSで連載中の話題の恋愛漫画「娘の友達」。中年男性「晃介」が、娘の友達であり女子高生の「古都」と出会い、魅了され翻弄されていく模様を描いた作品です。
ただの年の差恋愛漫画ではなく社会問題も絡めて物語が展開され、非常に人気を博しています。
「娘の友達」のあらすじ
「君に出会わなければ、正しくて、つまらない人生だった――」
家庭では父親として、会社では係長として、“理想的な自分”を演じるように生きてきた主人公・晃介。だが、娘の友達である少女・古都との出会いにより、人生は180度変化する。 彼女の前では、本物の自分でいられた。すり減った心が、癒されていった。それが、“決して抱いてはいけない感情”だと知りながら――。 社会の中で自己を抑圧する現代人へ贈る、“ミドルエイジ・ミーツ・ガール”ストーリーが幕を開ける。
「娘の友達」が面白い3つの理由
ヒロイン「古都」の底知れない魅力
女子高生であり、本作のヒロインである古都。キスの経験が無いと言いながら、どこか底知れぬ大人の雰囲気を感じさせます。
古都は言葉数がかなり少なくセリフも短めで、古都をさらにミステリアスたらしめています。
加えて、晃介の顔に急接近したり手を握るなど、不意の言動にもどこか大人っぽさがあり、はるかに年上の晃介の心をかき乱していくのです。
・古都の本当の目的は?
・古都の過去は?
・古都はなぜ晃介を選んだ? etc…
読み進めるたびに古都のことがどんどん気になる、そんな作品でした。読者が古都に翻弄されることを、作者は狙ってるのかも知れません。
「恋愛モノ」という枠に決して収まらない
カフェで出会ってから急速に距離を縮め、晃介を誘惑し続ける古都。晃介の選択次第では、家庭崩壊につながってもおかしくないストーリー構成です。
登場人物の人生がいつ狂ってもおかしくない展開ゆえに、恋愛漫画なのにどこか重く、読んでる側もハラハラとしてしまいます。
また作中に登場するキャラクターは、誰もが幸せな人間として描かれておらず、暗い側面ばかりが強調される演出に。
一貫として重々しい雰囲気を貫く作中からは、ホラーやサスペンスのような怖さもどこか感じてしまうほどです。
恋愛モノでありながら、サイコのような怖さも兼ね備えている本作。既存の漫画とは一味違うがゆえに、読者は先が気になってしまうのでしょう。
どこか同情してしまう晃介という存在
妻に先立たれ、娘の美也は不登校、会社での人間関係のストレスと、客観的に見ても大変な境遇の主人公「晃介」。
様々なストレスを抱える晃介は、嗚咽をしたり道に座り込んでしまったりと、苦悩し葛藤する姿を読者に度々見せます。
自分なりに全力で頑張っていても「誰も認めてくれない」状況。晃介はいつの間にか逃げ出したいと思っていたのでした。
そんな時に現れた「古都」という存在。自分の辛さを唯一理解してくれる人物として登場します。
苦悩しながら自分なりに選択を重ねる晃介の姿は、読者に「晃介と同じ立場だったらどうするのか」ということを訴えかけているようです。
晃介の人間臭い心情があるからこそ、この作品は生々しくリアルな雰囲気を出すことができ、話題の作品になることができたのでしょう。
これから流行る漫画ベスト10
管理人独自の観点で、これから大ヒットするかもしれない「今熱い作品」を10個ピックアップしてみました。
あまりランキングにはのらないけど面白い作品が読みたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください!
(C)萩原 あさ美
※本記事で使用している画像の著作権および商標権、その他知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します。